新義州市内の風景(本文とは関係ありません)
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「賭博と薬物使用」の罪名を着せられた富裕層女性

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昨年11月中旬に平安北道(ピョンアンブクト)新義州(シニジュ)市で金主(高利貸し)の50代女性が「賭博と薬物使用」容疑で公開処刑されたことが分かった。

平安北道のデイリーNK内部情報筋は次のように伝えた。

「昨年11月に新義州で女性が公開処刑された。彼女は中国の丹東に駐在する北朝鮮貿易関係者の妻で、新義州の卸売市場を牛耳って財を築いた」

「女性は賭博をしていたのが発覚したが、取り調べの過程で彼女の財テクを見逃す対価で賄賂を受け取っていた保安署、監察機関の幹部の名前を自白してしまったため、『賭博や薬物に溺れて非社会主義的生活をした』と罪名を着せて慌てて処刑した」

北朝鮮は国際社会からの非難を意識して、2000年代後半以降から公開処刑を行わなくなっている。今回の公開処刑は極めて異例のもので、莫大な富を蓄積している貿易業者、金主、幹部に見せつけるためのものだと内部情報筋は指摘した。

「儲けたいが命は惜しい!」安全な中国投資が人気

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しかし、命の危険があっても新興富裕層や貿易関係者の財テクはとどまることを知らない。最近では財産も命も危険に晒すことなく安全な投資ができる中国の不動産に投資するケースが増えている。

「個人財産保護法のない北朝鮮では、財産を多く持てば『非社会主義的』だと難癖を付けられて処刑されるかもしれないし、財産も没収されるかもしれない。それで中国駐在の貿易関係者は信頼できる中国人を介して不動産を購入する」

「不動産投資は外貨を蓄積できて儲かる。北朝鮮のある貿易関係者は最近丹東中心部の高級マンションを70万元(約1330万円)で購入した。中国に1年以上滞在していれば外国人でも不動産購入が可能だが、税金が高いので中国人名義にする」

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「マンション購入が北朝鮮の保衛部にバレても証拠がないので安全だ。安定した家賃収入も期待できるので北朝鮮資本の中国不動産への投資は増えるだろう」(内部情報筋)

丹東中心部の高級マンションの坪(3.3平米)あたりの価格は8000〜1万元(約15万円?19万円)で、1戸の価格は内部のインタリアや広さに応じて50万元から100万元(約950万円?1900万円)だ。