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韓国の朴槿恵大統領が次期首相に指名している与党セヌリ党の李完九・前院内代表が先月末、複数の記者との昼食の席で、自分には不利な報道をした記者の人生を終わらせることができる、などと恫喝していたことが発覚。李氏が謝罪に追い込まれる騒ぎとなっている。

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セヌリ党の李完九議員

恫喝の事実は、7日までにKBSテレビの報道で明るみに出た。その後、主要メディアが一斉に報道し、李氏発言を録音したものの文字データが野党議員を通じて公表されている。

その中で李氏は、「(メディアの)上の人たちと、いちいち言わなくとも(自分は)ぜんぶ関係を持っている。『おい、李局長、あいつはダメだ』『やあ金部長、あいつはダメだ』(と言えば人事に介入できる。現場の記者たちは自分が)死ぬこともわからない。なぜ死ぬことになったのかもわからない」などと発言している。

不適切な不動産投機などの疑惑が持ち上がっている李氏は、同じ席でテレビ局幹部の名を挙げ、直接電話して疑惑報道をやめさせたとも誇示している。

朴政権では昨年、首相候補者が2人続けて過去の言動などを問題視され、就任を断念。与党で野党との調整役を担ってきた李氏は当初、就任に問題はないと見られていたが、10?11日に予定されている就任手続きの人事聴聞会では波乱が起きる可能性がある。

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また、韓国での言論状況をめぐっては、韓国生まれで米国の市民権を持つ女性が「ソウル市内で開いたイベントで北朝鮮の体制を称賛するような発言を行った」として国外強制退去を当局から命じられた事件について、国際的な批判が起きている。

フランスでの言論テロ事件をきっかけに「表現の自由」をめぐる論議が盛り上がる中、韓国における「権力と言論」の問題に対し、諸外国からいっそう厳しい視線を向けられるのは避けられそうにない。