家族4人が脱北を試み失敗

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脱北を試みた家族が、北朝鮮の国家安全保衛部に逮捕され家族4人のうちの1人が脱出できたが、残りの3人は取り調べで拷問を受けたとデイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。

両江道(リャンガンド)の内部情報筋は次のように語る。

「中朝国境に程近い咸鏡北道(ハムギョンブクト)延社(ヨンサ)郡に住んでいた家族が先月末、国境警備隊と密輸業者の手引で脱北しようとしたが、密告により逮捕された」

「素早い脱北のために業者は信頼の置けるとした軍人に依頼したが、この過程で情報が漏洩したようだ」

「長男は逮捕を避けて逃げたが、夫婦と次男が捕まり道の保衛部で取り調べを受けている」

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「目的地が韓国で長男も逃げたため、残りの家族は拷問で瀕死の状態だ」

「取り調べが終わり次第教化所送りになる。逃げた長男の分まで量刑が重くなる」

どうせもう国外に逃げているはず

逃げた長男を捕まえようと保衛部は血眼になって探しているという。捜査のため、夜間に突然家にやってきて家中を捜索されることもある。

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「保衛部は人民班の班長たちに『◯◯家族が韓国に行こうとして逃げた』『匿ったらただではおかない』と脅している」

「近所の人達は『韓国行きがバレたんだから弁明の余地すら与えられない』『長男が逃げて残りの家族はえらい目に遭わされるだろう』と心配している」

「『こんな殺伐とした時に脱北したくても到底できないのに、あの人達は勇気がある』という人もいる」(内部情報筋)

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逃げた長男は既に国外に脱出していると思われる。それにもかかわらず捜査は継続している。

「最近は保衛員も保安員も事件解決まできちんと捜査するので、長男が捕まるまでは捜査が終わらないだろう」

「2月16日の金正日氏の誕生日を前にして起きた脱北事件なので保衛部も大慌て、国境警備隊も特別警備体制に入った」

「もし逃げた長男を捕まえなければ保衛部も国境警備隊もただでは済まされないだろう」(内部情報筋)

北朝鮮は、脱北者の取締りに加えて、国際送金に関連する違法通話の取締りも強化している。国境地域では逮捕者が続出したことから、脱北者の数も激減しているとのことだ。