国際社会が北朝鮮に経済制裁を行う中でも、中国は依然として緊密な関係を維持しているとの主張が出ている。

米ジョンズホプキンス大学の北朝鮮分析ウェブサイト「38NORTH」が23日、軍事アナリスト、ジョセフ・バミューデス氏のレポートを掲載。同氏は、北朝鮮慈江道(チャガンド)の「3月5日青年鉱山」のモリブデン生産施設の建設が、「北朝鮮の長距離ロケット実験を受けて国際社会はもちろん、中国の独自制裁が発動されていた時期に行われた」と指摘した。

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赤い部分が慈江道

同氏によれば、鉱山のモリブデン工場建設が2013年5月から始まったことが、衛星写真の分析によってわかったという。北朝鮮は2012年12月に「銀河3号」を発射しており、国連安全保障理事会が制裁決議を採択したのは2013年1月だった。その1カ月後には、北朝鮮は3回目の核実験を強行している。

北朝鮮は昨年8月、「3月5日青年鉱山」のモリブデン工場を稼働すると発表した。

バミューデス氏によれば、北朝鮮はモリブデンのほとんどを中国に輸出している。また、2000年に1トン当たり5630米ドルだったモリブデンの国際取引価格は、昨年には2万8400ドルまで上がっており、モリブデンを含む北朝鮮の天然資源が「重要な新しい外貨稼ぎの手段となっている」と言及。

加えて、北朝鮮から大量のモリブデン供給を受けていることが、国際市場における中国の価格決定力をもたらしているとも指摘している。