少年は豆満江を渡り中国、ロシアを経てスウェーデンにたどり着いた(本文とは関係ありません)
少年は豆満江を渡り中国、ロシアを経てスウェーデンにたどり着いたと思われる。(本文とは関係ありません)

スウェーデン移民局、中国人と判断し強制追放へ

脱北者と推定される17歳の少年がスウェーデンから強制追放される危機に瀕していると北韓人権市民連合が15日、明らかにした。

この少年は2013年春にスウェーデン移民局に亡命申請を出したが、北朝鮮の公民証やビザなどの公式文書を持っていないことから中国国籍の朝鮮族とみなされて7月に棄却された。少年は裁判に訴えたが棄却された。昨年12月12日に上告しているが棄却されれば強制追放処分が下される。

スウェーデン政府はすでに少年の強制追放の手続きに入っている。上告審で判決が覆される可能性は高くないと見られている。

この少年は母親を亡くし、父親は逮捕されたために7~8歳の頃に家を出た。16歳まで北朝鮮でコチェビ生活を送っていたが昨年脱北した。中国に1年間滞在してロシアを経てスウェーデンまでやってきた。

中国語をほとんど理解せず身元もわからないこの少年に、スウェーデン移民局は中国パスポートを申請するように強いたと伝えられている。中国への追放は北朝鮮への強制送還へとつながり、厳罰に処されるおそれがある。

強制追放は取り返しの付かない結果を招く

同団体関係者とスウェーデンの弁護団は「スウェーデン政府が少年の強制追放を取りやめることを要求する」「もし彼がスウェーデンに滞在できないなら、韓国政府が先頭に立って彼を韓国に連れて来るべき」「彼が中国人でない反論資料を確保している」と述べた。

さらに同団体の関係者は次の問題点を指摘した。スウェーデン移民局は亡命申請者の言語分析を請け負う「Sprakab」の分析が不確実だ。面接の内容の多くが誘導尋問や不自然なものだった。また、面接官は北朝鮮事情に詳しくない上に少年の答えを聞き間違えるなど問題があった。

Sprakabの業務能力にも疑問を提起した。最近、イギリス最高裁はこの業者がソマリアからの難民の言語分析が不公正で不適切だったと批判している。昨年4月にイギリス議会に提出された報告書では「Sprakabのシステムには方法論的、分析的、そして統合的に大きな欠陥がある」とされている。

同団体関係者は「EU各国は脱北者の分析能力が不足しているので、韓国政府との協力が欠かせない」「脱北者に正しくない結論を下すことは、取り返しの付かない結果を招く」と批判した。

この少年はロイター通信のインタビューに対して「中国語は話せない。でも僕の話を証明するのは難しい」「正式が書類がないため、中国に強制送還されるのではないか心配している」と北朝鮮訛りの朝鮮語で語った。

    関連記事