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朝鮮中央放送など、北朝鮮のメディアが2日に公開した金正日のサッカー観戦写真について、「写真偽造説を一蹴する」、「北朝鮮国内の統制力の維持を見せつける」、「健康悪化説の確認」など様々な解釈が出た。

偽造の可能性が浮上した前回の軍部隊視察の写真とは違い、秋の風景も一緒に写っているのが目立つ。日時は明らかにしていないが、サッカー場の芝生やもみじなどから偽造の疑惑を事前に防ぐために努力したことがわかる。

世宗研究所のソン・デャ淘I任研究委員は、「軍部隊訪問の写真を公開した後、季節のことで恥をかいた北朝鮮が、再び秋の風景が写っている写真を公開し、金正日が健在していることを知らせようとした」と分析した。

同研究所のチョン・ソンジャン南北関係研究室長も、「過去の写真を公開した時には周辺の環境と合わなかったため、疑惑が浮上した。それを防ぐために努力したのが見える。サッカー試合の写真と金正日の写真から自然の変化を見せようとしている」と分析した。

今回の写真の公開からは北朝鮮の国内にも金正日の健在を見せ、北朝鮮の住民の動揺を防ごうとする意図が見える。ャ東、究委員は、「金正日個人に権力が集中しているため、軍部や党の勢力が分裂しないようにパワーを調節している。北朝鮮内部の挑戦勢力を統制するためにも効果がある」と話した。

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また、統制力に異常がないことを示し、北朝鮮の住民の動揺を防いでいるという。

チョン研究室長も「健康悪化説を払拭し、国内の統制力を維持するためだ。金正日の健康悪化説が広まると、国内に動揺が生じる恐れがある。そのため党や軍部の側近だけと外出し、自分の健在を見せ付けている」と分析した。

最近、北朝鮮のメディアが相次いで報道している「全国青年同盟初級労働者(幹部)熱誠者会議」「全国女盟模範初級団体委員長の会議」「金日成社会主義青年同盟」など、青年・女性団体を動員して「忠誠集会」を続けて開き、国内に動揺がないように力を注いでいる。

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ヒョン・チョルヘ、リ・ミョンス、キム・ミョンクックなどの大将や労働党の張成沢行政部長、リ・ジェガン、リ・ジェイル党の第1部部長など、党や軍部の金正日の側近たちが金正日と一緒にサッカー試合観戦したことから、金正日が絶対的統制力を維持していることがわかる。

チョン研究室長は、「ヒョン・チョルヘ、リ・ミョンス、張成沢、リ・ジェガンなどが今回金正日に随行しているのを見ると、彼らが側近として健在しているのがわかる。また、党や軍部の最高実力者たちを金正日が統制していることを国内外に見せている」と分析した。

ただ、金正日に部分的な障害がある場合、結局公開活動は制限されることになる。当分の間は権力掌握には問題はないが、後継者の決定を急ぐ可能性が高いという。

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今回の写真の公開は、アメリカをはじめ他の国との外交関係を考慮したものだという分析もある。アメリカ大統領選挙が近いものの、米朝関係や核問題に金正日が直接関与できるということを知らせたものと思われる。

韓国・国家安保戦略研究所のキム・ソンx責任研究委員は「アメリカ政府にとって金正日の健康悪化は北朝鮮体制の崩壊論にまで繋がることもあるため、『もうすこし待ってみよう』という無視戦略に出る可能性もあった。しかし、金正日の登場は現在、北朝鮮指導部の政策決定の過程に異常がないため、アメリカの次期政権に積極的に交渉に出ろというメッセージを送ったものとも言える」と分析した。

ャ東、究委員も「健康悪化説以後、米朝合意に異常がないことを見せるために軍部隊視察の写真を公開したのと同様に、今回の写真の公開は今後も米朝合意は有効であることを主張している」と説明した。

今回の金正日の写真で、これまで知られなかった健康状態が確認できた。立っている状態で幹部に指示している写真を見ると、金正日は右手を上げて何かを指示しているが、左手は親指をポケットにかけている。ャtァーに座っている写真でも右手はひじかけに置いているが、左手はだらりとひざの上にある。

また、普段履いているかかとの高い靴ではなく、低い靴を履いていることからも、体の具合が普通ではないことが分かるという分析も出ている。

チョン研究室長は「制限された側近と一緒に写真を撮ったのがまだ快復していないことを間接的に物語っている。写真から、部分的な快復・部分的な障害の状態のように見える」と話した。

また、「健康悪化説を払拭したというよりは、健康悪化を部分的に確認させてくれたといえる。北朝鮮としては予想はずれと言える。指をかけている姿やかかとの低い靴で障害があることを外部に知らせたことになったためだ」と解釈した。