南から北の上空に撒かれた「130万枚のビラ」

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北朝鮮当局が脱北者団体のビラ散布活動に神経質になっている。

韓国の脱北者団体「北韓同胞を直接助ける運動」は5日、韓国京畿道から北朝鮮体制を批判するビラを大型風船につけて30分かけて北側に飛ばしたが、北朝鮮側は即座に反応した。

朝鮮中央通信は翌6日、「対決か関係改善かの立場を明確にするべき」というタイトルの論評を通じて「北朝鮮同胞直接支援運動が対北ビラ130万枚を散布する妄動を敢行した」と非難した。

さらに非難の矛先は脱北者団体だけでなく韓国当局にも向いた。

「南朝鮮当局は昨年、『人間のゴミ』のビラ散布策動によって、わが総政治局長一行の仁川訪問を契機にせっかく用意した対話の雰囲気を破綻させて、北南関係が収拾することができない破局に駆け上がった事実を忘れてはならないならない」

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「南北関係の改善は、いずれか一方の努力だけですることができない。南朝鮮当局は、一握りの『廃人の妄動』を黙認して、北南関係を再び破局に追い込むのか。それとも本気で北南関係の改善に取り組むのか、その立場を明確にしなければならないだろう」

昨年、北朝鮮は、韓国で開かれた仁川アジア大会へ、黄炳瑞氏、崔龍海氏、金養建氏の3名を派遣した。また、金正恩氏の年頭の演説「新年の辞」では、南北改善に言及するなど「南北対話」の姿勢を見せている。

北朝鮮が反北ビラに反発する背景には、対話姿勢を見せながらも対北批判に対して一定の牽制をする狙いがあると思われる。それは仮に南北対話が進まなかった場合、「南側が我々を非難して先に対話をぶち壊した」と反論して、自らを正当化する常套手段である。

対北朝鮮ビラ
対北朝鮮ビラ