ブッシュ政府で、ホワイトハウス国家安保会議(NSC)のアジア担当局長を務めた、ジョージタウン大学のビクター・チャ教授が、次期政府と関連国が北朝鮮の急変事態に備えた対策を樹立しなければならないと主張している。
15日のRFA放送によれば、チャ教授はこの日ジョージタウン大学で開かれた講演で、「現在金正日の正確な健康状態については誰も分からないが、彼の健康に絶対に異常があることだけは明らか」と述べ、「最近の金正日の健康問題に関する報道は、過去のどの時期よりも、北朝鮮に突然の変化が訪れる可能性があるということを語っている」と話した。
チャ教授は「こうした理由から、北朝鮮指導部の潜在的な変化の可能性を取り上げることは過ちではない」と述べた。一方で、現在アメリカはもちろん、韓国や中国など北朝鮮と密接な関係を持つ国々は、「突然の北朝鮮指導部の変化の可能性に関して、何の共同対策もとっていない」と指摘した。
特に、「最近金正日の後継者体制について、様々なシナリオが横行していること自体が、私たちがそれだけ北朝鮮について知らないということを示してくれている」と言い、「北朝鮮の地政学的な位置と核開発、北朝鮮指導部の突然の変化の可能性など、多くの要因を勘案すると、今の状況は非常に懸念される」と強調した。
チャ教授はまた、「次期アメリカ政府は北朝鮮で急変事態が発生する可能性に対して、関連諸国と対応策を調整することに焦点を置く必要がある」と主張した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面一方で、「かつて北朝鮮指導部は、アメリカはもちろん韓国や日本などの関連国が、北朝鮮の危機を取り上げれば、これを北朝鮮崩壊対応論と考えるなど、非常に敏感に反応してきた」と言い、「次期アメリカ大統領が韓国や日本の首脳と会い、このような問題を公開の場で論議することは難しいが、最低限、下級官吏や非政府機関の関係者の間で活発な議論が必要」と指摘した。
更に、「こうした論議は、アメリカを含めて関連国の間で必要なことだが、今まできちんと行われなかった」と述べ、「北朝鮮の秩序が崩れればどのようにするのか、各国にはそれなりの考えもあり、優先順位もあるはずだが、このような順位について関連国の間で十分な議論が行われていないと思う」と憂慮した。
アメリカの、北朝鮮に対するテロ支援国解除については、「成果は非常に少ないが重要だ”と述べ、“次期政府が、北朝鮮の核交渉で次の段階に行けるようにしたという点で、政治的に象徴的な意味がある」と評価した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面一方で、「北朝鮮が今後も再び核交渉の過程で威嚇する可能性はいくらでもある」と述べ、「アメリカは北朝鮮の核交渉の進展のために、テロ支援国の再指定や国連決議案、エネルギー支援の連携など、あらゆる次元を活用するだろう」と予想した。