平壌の各地域で盛んに行われているマンション建設。その資金の一部は市場の商人の上納金でまかなっているようだ。

平壌のデイリーNK内部情報筋は次のように説明する。

「金正恩の指示で平壌の萬景台(マンギョンデ)区域獎訓洞(チャンフンドン)などで住宅建設が進められているが、その資金を負担するようにと市場の商人に圧力がかかっている」

「強制ではないが管理員が市場にやってきて商人に『支援金を出した方がいいぞ』などと圧力をかけてくる」

「それで売台を持っている商人は10万ウォン(約1400円)、多ければ80万ウォン(約11000円)も出す」

一般労働者の給料が3000ウォン(約42円)の北朝鮮。80万ウォンを集めるには飲まず食わずで20年貯めなければならない。80万ウォンをポンと出せるのは市場で儲けている新興富裕層ぐらいだ。

「新興富裕層とて80万ウォンは大金だが『幹部の覚えがよければ問題なく商売できる』と思っていやいや払っている」

「お金を出しても特典はない」

「具体的な額の要求はないが、『商売やめさせるぞ』という無言の圧力泣く泣く建設費用を上納している」

「市場でちょっと儲けてると思われた商人は目をつけられて上納金を払わされる」 (内部情報筋)

上納金を収められず市場に出られない商人も現れている。零細業者は管理員の顔色をうかがう必要のない道端での商売に切り替えている。

「市場で楽に商売したいけど、お金がないからしょうがない」

「空いている市場の売台があったら、道端で商売しているのではないかと疑われて当局の調査が入る」 (内部情報筋)

これまで財政難でストップしていた平壌10万戸住宅建設事業に参加せよという当局の指示が出た。商人たちの苦労は続きそうだ。