17日、金正日氏三周忌の中央追悼大会が北朝鮮平壌の錦繍山太陽宮殿前の広場で行われた。2012年、2013年の追悼大会と違い、今回は屋外で開かれ、金正恩氏をはじめ、党幹部、軍人、住民など数万人が会場を埋め尽くした。

平壌で開かれた中央追悼大会
平壌で開かれた中央追悼大会/2014年12月18日付け労働新聞

韓国気象庁の推定によると、平壌の日中の気温は氷点下7度だ。体感温度は、マイナス15〜20度ほどと思われる。厳しい天候の下、会場に集まった住民達はどれほど寒さに震えただろう。

朝鮮中央TVが報道した追悼大会の様子は、途中、編集された部分もあったが、約1時間だった。行事の最初から終わりまで参加した正恩氏と幹部達も1時間ほど、厳しい寒さのなかで過ごした。

正恩氏の側に立った金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議委員長(86才)をはじめとする70代〜80代の高齢幹部達も、寒さに耐え忍ぶのは一苦労だっただろう。画面を見た限り、正恩氏が最も寒くないように見えた。

平壌で開かれた中央追悼大会
平壌で開かれた中央追悼大会/2014年12月18日付け労働新聞

老幹部よりも、さらに寒さに震えたのが数万人の北朝鮮住民と兵士たちだ。

組織ごとに整列するため、少なくとも一時間前に、会場に到着し、寒さのなかで待たなければならない。家を出た時間から考えると2、3時間は、厳しい寒さにさらされていたことになる。朝鮮中央TVの画面からも、寒さで表情をゆがめる住民達がいた。

屋外大会を強行した狙いは権力誇示

なぜ、正恩氏は厳しい寒さにもかかわらず、「屋外追悼大会」を強行したのか。この日の朝鮮中央TVは、早朝から異例の特別放送を流した。正午に合わせて、全国的な黙祷行事を開いた。正恩氏は、屋外追悼大会の開催に積極的だったと思われる。

また、三周忌をきっかけに「金正日時代」を整理して、本格的な「金正恩時代」を開くための布石かもしれない。

平壌で開かれた中央追悼大会
平壌で開かれた中央追悼大会/2014年12月18日付労働新聞

筆者が見たところ、正恩氏は、張成沢を処刑して強固になった権力に自信を持ち、大会を強行したと思われる。氷点下が10度だろうが、数時間に数万人が苦労しようが、自分の一言ですべてが動く「絶対的権力」を誇示するために正恩氏が大会を指示したのだろう。

多くの住民達は帰宅後に風邪にかかっているかもしれない。彼らは、いま何を考えているのだろうか。

(SBSアン・ジョンシク政治部次長)