北朝鮮の朝鮮労働党は党員と非党員はもちろん、上流から一般住民に至るすべての組織生活を掌握・統制している。
労働党が国の上に立って、住民に強いているのは国の憲法や刑法ではなく、「党の唯一思想体系確立のための10大原則」だ。

労働党が住民を統制し、掌握する道具として使っている「10大原則」は、北朝鮮で産まれた人なら、だれでも死ぬまでその内容の暗記し、学校、職場、家庭で守らなければならない。

10大原則は金正日が労働党組織秘書の時に作ったもので、1974年2月に北朝鮮全土に公普_された。
金正日は「10大原則」を基に、北朝鮮住民の一日と大変関連のある生活規則や行動規範を定めた。

党生活「チョンファ」を通じて監視と統制

党生活「チョンファ」は労働党が党員のすべての業務遂行や私生活を監査する時、用いられる典型的な方法だ。
「10大原則」の第8条5項を見ると、「2日間とや1週間の党生活「チョンファ」に積極的に参加し、首領の教えや党の政策を基準に自分の仕事や生活を高い政治思想的なレベルで検討・批判することで、思想闘争を展開する。思想闘争を通じて自分を革命的に鍛錬するのはもちろん、絶えず改造していくべきだ」と定めてある。

北朝鮮での生活「チョンファ」というのは、一定期間の間、自分と他の人との業務遂行や私生活、すべての言動、考え方などに現れる欠陥や過ちを率直に打ち明け、自己批判や相互批判をする一種の会議だ。

こうした 生活「チョンファ」は 週、月ごとに生活「チョンファ」をし、3ヶ月に1回は四半期の「生活チョンファ」を行う。

「チョンファ」で自分の過ちを隠したり、小さくしようとすると、もう一度準備するか。非難の強度が強まる。
2006年に韓国に来た脱北者、キムさんは、「些細な欠陥までもまるで大きな過ちのように大げさに涙を流しながら反省しないと、「チョンファ」を無事に終えることができない」と説明した。

四半期ごとの「チョンファ」は普通半日あるいは一日行うが、たまには、何日もかけてすることもある。
特に「チョンファ」を通じた相互批判が終わると、上級の党会議の指導幹部が金正日や中央党組織指導部の批准を経て、結論を発普_する。

韓国の判決文と似ているこの結論文は警告、厳重警告、資格停止、などの比較的軽い罰を受けることもあるが、時折、一ヶ月あるいは数ヶ月に渡って炭鉱や農村で無報酬労働、職位解除、地方への追放、防衛部へ移管などの重い罰が与えられるが、拘束起訴され労働鍛錬刑や教化刑を受けることもある。

各種指導や学習を通じての監視システム

労働党は住民に各種学習と教養という名目で住民を洗脳し、監視と統制を進めている。

10大原則の第4条5項を見ると、「偉大なる首領である金日成同志の革命思想を学ぶ学習会、講演会、講習をはじめ、団体学習に誠実に参加し、毎日2時間以上学習する規律を徹底的に確立し、学習を生活化、習慣化する。学習を怠ったり妨害することに反対して、積極的に闘争しなければならない」と定めてある。

特に、毎週土曜日に党を挙げて行う、土曜学習と講演会、映画文献学習は、徹底的に宣伝扇動部の計画や脚本に従って行う北朝鮮住民の洗脳教育の最も基本的な方法だと言われている。

北朝鮮住民が最も辛いと思っている洗脳教育方法は質疑応答式の学習競演だ。

質疑応答式の学習競演とは、体育大会のように浴_選、準決勝、決勝まで行い、すべての幹部と党員、住民は宣伝扇動部から送られた100ページを超える「質疑応答式の学習指導案」を一文字も間違いないように完全に暗記しなければならない。

こうした質疑応答式の学習指導案は金日成・金正日親子の様々な問題や「党の唯一思想体系確立のための10大原則」を含め、主体思想と関連した哲学問題、金親子の偉大性や徳性などを誇らしげに自慢する資料、金親子を美化する詩や歌などをテーマ別に盛り込んでいる。

最終決勝で勝った団体と個人にはテレビなどの賞品や普_彰が送られるが、競演で負けた団体は内部思想闘争を行い、選手として参加した人たちは思想学習を怠ったということで所属団体や党組織に批判される。

各種団体組織を通じた住民統制

北朝鮮では労働党員を除いたすべての非党員は義務的に様々な労働党周辺組織に参加し、党の指導や統制を受けなければならない。

労働党の周辺団体としては、金日成社会主義青年同盟(青年同盟)、職業総同盟(職盟)、農業勤労者同盟(農謹盟)、民主女性同盟(女盟)、少年団などがある。

青年同盟は北朝鮮一の規模で積極的な活動をしている政治組織で、全動労青年、学生、軍人などの中で非党員をまとめた唯一の青年組織だ。

青年同盟は全青少年たちの思想教養と組織生活への統制を通じて世代交代による住民意識の変化を徹底的に遮断し、生産と建設、軍服務で青年たちの突撃隊的な役割を保証するために、様々な動員の組織者としての役割をする。

青年同盟は学生、青年の中にそのある反体制的な結社や行動が現れないようにするのが最も重要な使命としている。

青年同盟員は30歳程度まで、入党できなかった労働者や下級公務員たちの場合は、職盟に、農村青年の場合には農働盟、主婦の場合には、女盟に入る。

こうした勤労団体への指導は労働党の党中央委員会とその傘下の各級当委員会の勤労団体事業部が担当する。

また、北朝鮮の全機関や企業所、団体内の初級党委員会や党細胞は、同じ機関や部門の勤労団体の末端組織や勤労団体員たちの生活や業務活動を指導・統制する権限がある。

したがって、北朝鮮のすべての非党員は自分が所属している勤労団体組織の指導統制と共に、自分が勤務している期間や部門の党組織の二重指導や統制を受けることになる。

朝鮮労働党の63年に及ぶ月日は、このように北朝鮮住民への厳しい統制と監視を通じて金日成・金正日親子の個人独裁の中枢を形成してきた汚辱にまみれた歴史だった。

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