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1. 北の当局 “親戚訪問者の帰国対策を立てよ”

中国訪問ビザの発給を受けて‘親戚訪問’の名目で中国に行った北朝鮮の住民の多くが、定められた期間を越えても戻らず、北朝鮮政府が非常対策に乗り出しているという。北朝鮮の内部消息筋は“渡江証(ビザ, 住民の国境通行証)をもらって親戚訪問で中国に行った人の半数も戻っておらず、最近では‘渡江証’の発給がほとんど中断している”と述べ、“保衛部がその人たち(親戚訪問で行った人)を早く連れて来るための対策を立てているが、あまり利得(効果)は見られない”と話した。


消息筋は“最近、保衛部から‘渡江証’を発給してもらって中国に出る人に、‘中国に行って期間内に帰って来ない場合は、家族の追放など法的処罰を受ける’という誓約書を出している”と言った。また、‘渡江証’をもらって中国に出る人に対して、無条件2人連れて来なければならないという原則も作っている。消息筋は“中国に親戚訪問で行き、帰って来ない人の住所を伝え、彼らが訪問先(親戚の家)にいるかどうかを確認した後、中国の公安に届けて送還させる措置を取っている”と述べた。

2. 親戚訪問で中国に行った人はどうして戻って来ないのか?

合法的な証明書を持って、親戚訪問のために中国に行った人たちが、期間内に帰って来ない最大の理由は何だろうか。消息筋は“この数年間、‘渡江証’を発給してもらって中国に行った人の多くが、6ヶ月以上中国に滞在して帰って来ており、半分程度はまだ戻っていない”と言い、“実際は‘渡江証’の費用のため、来たくても来ることができない人が多い”と話した。

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消息筋によれば、中国訪問に必要な‘渡江証’を発給してもらうには、普通北朝鮮の貨幣で100万ウォン(およそ300ドル)という費用がなければならないが、多くの人が借金をして資金を工面しているという。この費用以外にも、中国に行って来る対価として‘渡江証’を出してくれた幹部に、テレビやビデオデッキなどの賄賂を渡さなければならないが、中国でこの費用を稼ぐことができないため、すぐに戻って来ることができない人も多いという。


消息筋は、“中国はここよりも住みやすいので、あえて帰って来ない人も多いが、多くの人は戻ってから返さなければならない借金や、幹部に渡す賄賂の費用のために、帰って来ることができないでいる”と言い、“中国に行った人が結局、沢山の借金に苦しむことが多い”と明かした。

3. 不法越境の費用、5千人民元(韓貨75万ウォン)だったことも

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一方、合法的な‘国境通行証’を発給してもらうために苦労した人は、国境地域の軍人に頼んで密かに川を渡って中国に行くが、その不法越境の費用もかなり増加したことが分かった。消息筋は“オリンピックの期間に、一番高かった時は越境の費用が5千人民元にまで上がったこともある”と言い、“5千人民元は、1ヶ月の月給を100年間貯めなければならない金額”と説明した。


消息筋は“けれどもこれは一番高い場合で、国境警備隊と知り合いになれば、後で戻って来る時に別に賄賂を渡すと言って、1千人民元から2千人民元で解決することもできる”と話した。中国で数年間活動している宣教師は、“この価格は3年前の価格と比べると、平均3から4倍、最高10倍まで磨_騰した価格”と言い、“北朝鮮の国境警備隊所属の軍人も、ひんぱんな取り締まりで危険が高まったため、その程度の費用をもらおうとする”と言った。

4. 両江道、今年のジャガイモ配給は2ヶ月分だけ

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両江道の内部消息筋が“今年のジャガイモの配給が始まったが、最初の8ヶ月分をくれるという話はどこかに行ってしまい、2ヶ月分だけだ”と言い、“農場員たちも中央から下って来た幹部にジャガイモをすべて奪われて、‘世の中にはこんな収穫があるのか?’とあきれて何も言えないでいる”と伝えた。


消息筋は“普段、この郡で生産されるジャガイモは、元々軍の部隊が一部を持っていき、大紅湍のジャガイモ加工工場に送って、…それからほとんどが農場員に分配された”と言い、“けれども今年は中央の商業省だとか(人民)保安省などという機関がやってきて、それぞれ指示文というものを持って来てジャガイモを運送したので、農場員には食べ物もまともにない”と伝えた。更に、“それでも軍隊は兵士を連れて来て、ジャガイモを掘っていくが、中央機関から来たという人たちは、空の車だけを持って来てジャガイモを出しなさいと言うので、農場員はそれだけ掘ったとしてもいつまでかかるか分からない”と話した。

消息筋は“軍も最初は8ヵ月分の配給をジャガイモでくれると言ったが、今は2ヵ月分しかもらえない”と言い、“口では‘まず2ヶ月分を配り、残りがあればもっと配る’と言うが、今のように軍隊がすべて食べて中央まですべて運んで行ったら、何をくれるというのだろうか”と落胆している。

5. 中央の幹部が‘ジャガイモを出せ’と大威張り、農場の幹部も被害に

両江道の内部消息筋はまた、‘配給をもらう受付’を牛耳った中央の幹部たちが、ジャガイモを出しなさいと言いながら初級の党や管理委員会の事務室に座って、主人のように振舞っているので、幹部も堪えることができずに中央の幹部を避けているほどだと話した。

消息筋は“私たちの農場でも管理委員長や初級党書記、技師長がすべて逃げてしまって、夜になっても家にも帰らないそうだ”と言い、“力が強い人たちが一斉に飛びかかって、ジャガイモを出せと言ったら、その人たちも堪えられないだろう”と話した。中央党の幹部たちは、夜になると農場の幹部の家にまで行って“何日までにジャガイモを積まなければどうなるか分かっているな”と脅して、自分たちが運送する量を満たすことだけ考えているという。


消息筋は“以前は、秋になれば道の党が責任を負って食糧を分配したが、今年は道の党もそれができない”と言い、“中央機関が自分勝手に農場に来て、主人のように振舞っているので、道の党も横に行ってぶらつくことさえできない”と述べた。また、“こうやって自分勝手に耕作したものをすべて集めて行ったら、秋の取り入れが終わるやいなや米の価格がまた上がるだろう”と言い、“今もジャガイモがきちんと配給されないのに、ジャガイモの値段が(1キロ当たり)150ウォンに上がった”と明らかにした。