北朝鮮は冬にもかかわらず国民を植樹運動に動員している。金正恩が中央養苗場を現地指導した際に「森林劣化の度合いが非常に深刻だ」と指摘するやいなや、一部の幹部が忠誠競争で植樹活動を行うようになった。

忠誠のためなら真冬にも植樹

咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋は次のように伝えた。

「金正恩の全国森林化、庭園化課題を貫徹するための市郡決起大会が開かれた」

「全国的に繰り広げられる突然の植樹作業に小学校の児童も含めた住民が総動員されている」

「子供は五葉松などの苗木を山に植え『少年団林』と『青年林』を作り、工場の労働者と朝鮮民主女性同盟員は『社会主義愛国林』造成事業で、山、川岸、線路際で一日中植樹作業をしている」

「最近は雪が降って寒いのに、線路の周りの野山にはシャベルとつるはしを持って土掘りをする人々で賑わっている」

北朝鮮では通常春と秋にしか植樹事業を行わなれない。今回のように冬に行うのは異例のことだ。

盗んだ苗木でノルマ達成

内部情報筋によると、 「全国の工場、企業所、学校、町内会に植樹のノルマが割り振られた」

「植樹の時期ではない冬に行うキャンペーンなので、地方養苗事業所の苗木が大幅不足」

「一部の庭園事業所、森林管理所では苗木1本を200〜500ウォンを売りつけたりもしている」

「そのような状況なので、植えられた木をこっそり抜いて自分たちの企業所に割り当て地域に植えたもんだから企業間で揉め事が起きている」

「ほとんどの山がハゲ山で、殺菌のために土を焼こうと穴を掘っておいたので木を植えるに支障はない。それよりも農民たちは自分の土地に木を植えたら牛を飼うための土地を奪われるのではないかと心配している」

一方、労働新聞は11日付の紙面で金正恩が中央養苗場の苗木温室、苗床、苗木栄養団地などを視察後、「苦難の行軍、強行軍の時代に国の森林資源が大幅に減った」、「丸裸になった森林をもはや放っておけない。森林の回復を自然との戦争とみなして全党、全軍、全民が総動員で森林の回復戦闘を繰り広げよう」と述べたと報じた。

    関連記事