人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

北の核の‘2.13合意’は北朝鮮外交の勝利という指摘が高まる中、アメリカのスタンフォード大国際安保協力センター(CISAC)の中国系研究員シェリタイ(薛理泰)氏が、アメリカが北朝鮮の核問題を柔軟に処理した原因は3つあると分析した。

シェ研究員はシンガポールの‘連合早報’に寄稿した’アメリカはどうして北に対して弱腰になるか’という題名のコラムで、アメリカの弱腰外交の第1原因は北朝鮮の核実験の成功にあると分析した。

研究員は“北朝鮮の核技術が成功しなくても、とにかく核兵器を手に握った状況でアメリカが軍事的行動を取ったら、ソウルが被害を受けるため”と述べた。

シェ研究員は2番目の原因として、北の核の妥結がイランに与えるメッセージとして利用されたと分析した。イランの核ミサイルが西方の大都市を射程圏に置いているため、イスラム教徒たちの反欧米情緒を考慮すると、悪夢のような状況が発生する可能性があるというのだ。

彼は“アメリカは北の核を柔軟に処理することで、イランの核問題も同様に交渉で解決しようとする意志があるというメッセージを投じようとしている”と分析した。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

3番目の原因についてシェ研究員は、“ブッシュ政府の反テロ戦争が迷宮入りしたため”と分析した。そして、ブッシュ政府に対するアメリカ国内の非難が増加する状況で、目に見える外交的成果を成すためにアメリカが北朝鮮の核問題を柔軟に処理したと指摘した。

次はコラムの要約

第5回6カ国協議の3段階会議が2月8日に始まり、13日に順調に終了した。各国は12日の夜10時から午前2時まで長期間緊張した交渉を行い、共同合意文を発表した。今回の共同合意文は求同存异(一致点は捜して不一致点はしばらく保留) の公式で成果が導き出された。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

合意文によれば、北朝鮮が寧辺の核施設の稼動を中止して施設の処理を行い、国際原子力機関(IAEA)の視察団の監督と検証を許容すれば、60日以内に北朝鮮に5万トンの重油を提供して、平壌が核廃棄に合議する場合は、北朝鮮に95万トンの重油と人道主義支援をすることになった。

特に注目すべきことは、アメリカが北朝鮮との関係を解決して全面的な外交関係の妥結のための第一歩を踏み出したということだ。アメリカは北朝鮮をテロ国家のリストから削除して、北朝鮮に対して行った “敵国貿易法”を中止する。これは平壌が長期間待ち望んだことだ。

マカオの銀行に凍結された2400万ドルの北朝鮮の口座の凍結は、長期間6カ国協議の前に横たわっていた障害物だった。北朝鮮はこの問題が必ず解決されるのであれば6カ国協議に復帰することができると強調し、アメリカはこの問題は北朝鮮の核問題と無関係だと主張した。今回、アメリカが一歩譲り、30日以内にこの問題を解決すると約束した。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

アメリカの譲歩をもたらした3大原因

当初、ブッシュ政府はクリントン政府が94年に北朝鮮と合意したジュネーブ合意に反対してきた。北朝鮮に対して‘核軍縮が先、その後談判’の立場を貫いてきた。ブッシュ政府は平壌ににんじんを提示することを拒絶し、核の放棄を対価に交換しようと言った。もし平壌ににんじんを与えれば、外国への核兵器の拡散を許容することにもなるからだからだった。  

かつてワシントンは平壌ににんじんを与えずに、棒を振り回すこともなかった。通俗的に言えば、ことごとに口先だけだったということだ。平壌は棒も見られずに、にんじんにも触れなければ、容易に核兵器の開発政策を捨てない。そして、北朝鮮の核問題は順調に国際社会が願わない方向に向かっていった。
  
それではアメリカの対北核問題はなぜ変化したのか。主に3つの原因がある。

第1に、今回の北朝鮮の核実験の部分的な成功だ。核技術が成熟したものだったとしても、そうでなかったとしても、北朝鮮が最終的に核兵器を手に握ったということだ。アメリカが軍事行動をとっても、平壌は少なくとも韓国の首都ソウルを人質としてアメリカを牽制することができる。

当初、アメリカは北朝鮮と両者会談を行うことを断ってきた。2005年の北京の6カ国協議の時も、北朝鮮はアメリカとの両者会談を要求してきたが、アメリカは断固として反対した。中国側の代浮??k所に引き入れて、ようやく北朝鮮の代表と交渉することができた。ところが北朝鮮が核実験を行ってから少し経って、アメリカのヒル代表は、金桂冠副相とベルリンで3日間に渡って密談をした。

今回の6カ国協議は、既に主要当事国である米朝がベルリンで全て定めて、北京会談は形式に過ぎないものだった。

第2に、もしイランが核ミサイルを保有すれば、ベルリン、ローマ、パリ、ロンドンなど、ヨーロッパの大都市が射程距離に入るため、またイスラム教徒の反西方文明の心理があるため、実際に西方世界にとって悪夢となる。

ブッシュ政府はイランの核問題の処理に取り掛かり、北朝鮮の核問題に対しては柔軟な態度に変わったのだ。北京の連合声明は確かによい発端になるが、たった1つの天井板があるに過ぎない。イランにこの情報を聞くようにという声が聞こえる。双方が妥協すれば互いにとってよいということだ。

第3に、アメリカが反テロ戦で窮地に陥ったことと関係している。アメリカが戦争を続ければ際限なく長期化し、もし中止すれば木は静まりたいのに風が枝を鳴らす。アメリカ国内ではブッシュ政権への非難がますます増加している。こうした状況でブッシュ政権は自分の外交政策を弁護するために、目に見える外交的成果を出そうと考えたのだ。