北朝鮮の核検証合意と関連し、北朝鮮の核施設での試料の採取問題をめぐって、アメリカと北朝鮮が現在最終的な交渉を行っているとラジオ・フリー・アジア(RFA)が4日に報じた。
放送は米朝間の核交渉に精通したアメリカの元高位官吏の言葉を引用し、“ヒル国務省次官補がソン・キム特使と一緒に検証体系について協議するため、4日に急いで北京に向かったのは、核サンプル(試料)の採取範囲に対する最終的な意見調整のため”と伝えた。
また、“現在の検証交渉で最大の障害物は、試料採取問題”と言い、“北朝鮮は現在、当初の立場と異なり、寧辺の核施設での核試料の採取に必ずしも反対するという立場ではないが、試料の採取を許可する場合、アメリカがこれを先例にして他の核疑惑施設に対する試料の採取を要求するのではないかと非常に憂慮している”と語った。
更に、北朝鮮が寧辺以外の地域での試料採取に否定的なのは、“他の核疑惑施設での試料の採取を許可したら、ウラン濃縮活動などこれまでの秘密の核活動が発覚するのではないかと憂慮しているため”と述べ、“アメリカが寧辺以外の他の地域での核試料の採取を要請しないことに同意したら、北朝鮮は寧辺の核施設での試料採取を許可すると思われる”と付け足した。
この元官吏はまた、“現在アメリカ政府は、正確な検証のためには寧辺以外の核施設での試料の採取を‘排除することはできない’という立場を固守しているが、北朝鮮との交渉の過程で、終盤に妥結する可能性もありそうだ”と予想した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面これについて、ゲリー・セモア米外交協会(CFR)副会長は、“(私も)北朝鮮は現在、寧辺の核施設以外の他の施設で、核試料の採取を許可することができないという話を聞いている”と述べ、“この問題を解決する方法の1つとして、‘北朝鮮は寧辺での試料採取に同意するが、他の地域での追加試料採取問題は、アメリカと北朝鮮の間で今後の交渉を通じて解決する’という形で合意するだろう”と語った。
セモア副会長は更に、今年初めの北朝鮮の核申告の、ウラン濃縮活動と核拡散活動について、‘間接的に認める’やり方で問題を解決した先例があるように、“アメリカは試料採取について、柔軟な立場を取る可能性もある”と述べ、“アメリカは、試料採取問題を公開して明らかにするよりは、北朝鮮と非公開の覚書(confidential minute)を通じて、詳細な試料採取活動を明示する可能性もある”と予測した。
また、“ヒル次官補が北京訪問の間、北朝鮮の金桂冠外務省次官に会うのであれば、検証体系の交渉に‘青信号’が灯るが、そうでない場合、北朝鮮は次期アメリカ政府が出帆するまで待つことを決心した可能性が高い”と話した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面一方、ワシントンの外交消息筋は今週末にアメリカに帰国する予定であるヒル次官補の公式日程には、金次官との会談の日程は定まっていないが、終盤に意見調整のために金次官がヒル次官補が滞在している北京に来て、極秘に接触したり、ソン・キム特使が平壌に向かう可能性もあると予想していると放送は伝えた。