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北朝鮮の慢性的な食糧難のため、最近集団農場の農作物が盗まれる事件が増えていると伝わる中、‘農作物泥棒’を厳罰に処すようにという金正日総書記の特別指示が北朝鮮全域に下ったことが確認された。

咸鏡北道の内部消息筋が30日、‘デイリーNK’との通話で、“最近8月13日付の‘農作物に手を出す者たちとの闘争を強く展開することについて’という将軍様の指示文が全国に伝達され、各職場や人民班で農場の農作物を守るための対策が討議されている”と伝えてきた。

両江道の消息筋も29日にこうした事実を伝えて、“‘8・13方針’を貫徹するために、現在農場ごとに30~40代の力のある男性で自衛隊が組職された”と述べ、“まだ武器まで支給されたわけではないが、秋の収穫の時期になれば農場ごとに銃が支給されるかも知れない”と説明した。

北朝鮮政府は1990年代末のいわゆる‘苦難の行軍’の時期に、集団農場の農作物を盗む住民が増えると、農場ごとに‘自衛隊’を組織させて、3・8歩銃と実弾を支給して農作物を守らせた。

咸鏡北道の消息筋によれば、‘金正日の指示文’は8月13日に金正日総書記が労働党の幹部に対して、“農場の農作物に手を出すことは国家の財産に手を出すことと同じであり、厳しく処罰しなければならない”と指示した内容を文書化したもので、8月18日以後、住民教育の内容として登場した。

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この消息筋は“将軍様の指示に従って農場ごとに対策会議が開かれて、自衛隊が組職された”と述べ、“人民班や機関の企業所では、将軍様の指示を破った場合、重い刑になると言って住民を脅かしている”と説明した。

更に、“今回の指示文によって、これから農作物に手を出す人たちには罪の重さによって労働鍛錬隊刑だけでなく、教化刑まである”と語った。

消息筋によれば、8月27日に会寧市ヨクジョン洞で、近くの集団農場の畑に入って大根を盗んだ容疑で、女性のコ某さんが2ヶ月間の労働鍛錬刑の宣告を受けたという。

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両江道の消息筋は、“今まで農作物を盗んだ罪で監獄に行った人は数百人は超えるだろう”と言い、“今、労働鍛錬隊にいる人の多くは、農作物に手を出して入って行った人と言われているほど”と説明した。

この消息筋はまた、“現在、恵山の労働鍛錬隊に約120人の収監者がいるが、そのうち80人余りが農作物に手を出した人”と言い、“生活が大変なので、指示文が下っても農作物泥棒は減らないだろう”と伝えた。

更に、“集団農場の農作物に手を出す人は相変らず多いが、実際に捕まる人の割合は低い”と述べ、“農場の自衛隊に選ばれた人も、ひまさえあれば農作物に手を出すくらいだから、まるで’盗賊が盗賊を守っているようだ’と言って世相をあざ笑う住民も多い”と話した。