10年以上続いているアメリカの対北朝鮮人道支援について、15日にワシントンで開かれたシンポジウムで、“北朝鮮の実質的な政策変化のために、戦略的に人道支援を中断する方案を考慮しなければならない”という主張が出たと、ラジオ・フリー・アジア(RFA)が17日(現地時間)に報道した。
アメリカ企業研究所(AEI)のニコラス・エバシュタット研究員がシンポジウムで、“北朝鮮政府には北朝鮮に入って行く対外援助を利用して、経済成長と貧困削減の政策をとるつもりが全くない”と主張した。
エバシュタット研究員は、“(アメリカの北朝鮮に対する)援助を、むしろ(北朝鮮は)政権を維持する手段と考えている”と述べ、“北朝鮮政府は援助の大部分を‘安保支援(security assistance)’と思っている”と主張した。
更に、1950年代にアメリカの支援が突然打ち切られると、危険を冒して輸出中心の経済政策をとり、成功した韓国の事例をあげて、“北朝鮮の住民の生活を本当に助ける一つの方法として、戦略的に‘人道支援’と呼ばれる対北支援自体を中断すること”を主張した。
2人目の討論者として参加したピーターャ桃総ロ経済研究所のマーカス・ノーランド研究員も、“北朝鮮では10年前にもおびただしい数の人が飢え死にし、その後、天文学的な資金と製品が支援されたが、現在も状況はまったく同様”と言い、アメリカの人道支援の国「的な変化が不可避だと強調した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面ノーランド研究員は、北朝鮮の今年の食糧難は、2005年に北朝鮮政府が実施した一連の経済政策の失敗が主な原因だと評価し、北朝鮮政府が2005年に配給制の復活を試みて、住民が穀物を私的に売買することを禁止し、食糧と医療を支援した国際団体の要員まで大挙追放したことについて言及した。
ノーランド研究員は更に、“対北交渉で使用している食糧支援などのにんじんは、北朝鮮政権の形態を変えるのにはあまり効果がない”と述べ、“むしろ政権を強化させ、人権改善の向上を遅らせるだけ”と批判した。
また、“アメリカをはじめとする国際社会が、北朝鮮に対して現状維持型の単純支援から脱皮して、政府対政府の接近方法よりは、市場など私的部門の参加を強調した改革と、脱中央集権化が特徴である‘経済包容戦略(economic engagement strategy)’を考えなければならない”と主張した。