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韓国政府が北朝鮮にとうもろこし5万トンの支援を提案したが、北朝鮮政府は惜しくないかのように黙っている。韓国政府が与えるものはもらわないということだ。飢え死にしても、つまらない自尊心を曲げることはできないということだ。独裁を維持するためならば、国連と国際社会の緊急支援を拒絶して手を振るミャンマー軍部も金正日政権も、異なる点はまったくない。

だが、体制維持のためならば人民の餓死程度は甘受するという金正日独裁政権を糾弾する主張が一言も出ない。北朝鮮の食糧難の原因が、改革開放を拒否する独裁者金正日に起因しているにもかかわらず、太陽政策主義者はむしろ緊急支援をしないのかと、国際社会と韓国政府を逆に批判している。

昨今の北朝鮮の食糧危機をもたらした張本人は、明らかに金正日政権だ。したがって、最大の責任も、解決に対する明らかな方策も、金正日にある。今すぐにでも、国際社会と韓国政府に”人民が飢えているから、私たちは一つの民族なのでちょっと助けてほしい”と言えばよい。いや、あげるという食糧をそのままもらうだけでよいのだ。ここにどんな自尊心や戦略が必要だというのか。飢えている自国民を人質にとって韓国政府を手懐けようとする政治戦術は、反人道的行為として糾弾を受けて当然である。金正日も、‘通米封南’の戦術を使っている時ではない。

北朝鮮の食糧状況は更に厳しくなりそうだ。悪性インフレーションと春の端境期、国際的な穀物価格の上昇による米価の上昇、国家の配給に頼るしかない住民の飢餓、独裁政権を維持するためだけの市場の統制など一連の措置が、飢えに喘ぐ人民をますます死に追いやるだろう。

解決方法は簡単だ。金正日政権が今すぐ国際社会と韓国政府に支援の手を差し出さなければならない。同時に、北朝鮮の人民に少なくとも、’それぞれ自分で考えて暮らす自由’を与えればよい。配給を与えることができなければ、自分で暮らす自由だけでも与えることだ。そうすれば飢えて死ぬという事態は発生しない。

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韓国国民と国際社会は、北朝鮮の人民の切迫した食糧状況を考慮して、透明性のある人道支援には誰も反対しない。支援食糧が飢えている住民にきちんと伝達されることを願っている。韓国と国際社会は、透明なモニタリングだけが独裁権力ではなく、北朝鮮の人民の生命を維持する人道支援であることを忘れてはならない。国際社会と韓国政府は、北朝鮮の食糧状況に対する正確な実態調査と、食糧の分配のためのモニタリングの強化を強く要求しなければならない。必要であれば、対北人道支援の窓口を単一化させる国際的な協力を積極的に模索しなければならないだろう。北朝鮮の食糧難を前にして焦るよりは、根本的な解決方法を模索しなければならない。

北朝鮮で90年代半ばのような大量餓死が発生するとか、今年も100万トン以上の米が不足すると主張する人もいる。一方、北朝鮮の住民の自活力が高まったため大量餓死はなく、北朝鮮の米の不足分も誇張されているという主張もある。また、対北支援が一般の住民に届かずに、独裁機関と官僚の不正腐敗に利用されてきたという指摘も多い。

真実が何であれ、北朝鮮の食料事情に対する正確な実体の把握が優先される。いくら不足しておりどのように与えるのか、根本的な対策は何か、これに対して総合的に悩む必要がある。韓国政府と国際社会は食糧の不足分に関する異見、人道支援の透明性に対する憂慮をきちんと理解し、対応しなければならない。ほしいという人がいないのに原則もなく与えてばかりいたら、韓国政府の対北政策がこの10年間のように再び失敗することは明らかだ。