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1975年に東海で操業中、北朝鮮に拉致された漁船‘チョンワン号’の33人の船員の1人であるユン・ジョンス(66)氏が、5月に北朝鮮を脱出して、現在中国の瀋陽駐在大韓民国領事館で保護を受けていると、9日に拉北者家族会のチェ・ソンヨン代表が明らかにした。

だが、ユン氏と共に脱北を決心した家族はまだ北に残っており、家族の身の安全が脅かされているという。

チェ代表はこの日の記者会見でこの事実を明らかにし、“平南道のケチョンに住んでいたユン氏が、5月初めに妻と娘と一緒に脱出を試みたが、川を渡る前に離ればなれになった”と言い、“ユン氏は一人で豆満江を渡り、先月20日に瀋陽の領事館に入った”と伝えた。

ユン氏は家族と共に脱北することを計画したが、家族全員が一度に家を出たら疑われる可能性が高いため、ユン氏と妻がまず出発して、娘は後から付いて来ることにしたという。だが、間もなくユン氏が手配され、残っていた娘を心配した妻は豆満江を前にして脱北をあきらめ、両江道の恵山で別れた。

この日記者会見に参加したユン氏の兄、ジュスン(73)氏は、“北朝鮮を脱出した弟と、北朝鮮で逮捕された妻と姪のことを思うと辛く、涙を流すだけだ”と言い、“脱出してつかまった姪と弟の妻の安全を保障してくれるようお願いしたい”と訴えた。

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チェ代表は‘デイリーNK’との通話で、“(ユン氏は)5月1日に家を出発して、6日に中国に渡った”と述べ、“領事館に入れば、普通15~20日程度調査を受けて保護され、6月に韓国に入国することができるだろう”と明らかにした。

また、ユン氏は忠南チャンハンが故郷であり、チェ代表の兄の友人だと紹介し、“ご両親は亡くなり、お兄さんと妹さんが生存している”と伝えた。

ユン氏は拉致された1年後である1976年6月に、平南道ケチョン郡の農機械作業場に配置されて働き、北送在日同胞のシン・スヒ(67)さんと結婚し、娘のチヒャン(27)さんがいるとチェ代表は伝えた。

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ユン氏が無事に大韓民国に来たら、チョンワン号の船員33人のうち、2005年に来たコ・ミョンソプ(64)氏と2007年に来たチェ・ウギル(68)氏、イ・ハンソプ(60)氏に次いで4人目の帰還船員となり、拉致された漁業従事者としては8人目になる。

ユン氏の兄弟チュオク(61)さんは、“兄は70歳近いのにここに来て、(北にいる)家族に再会できなかったら、北にいる家族をしのんで残りの人生を過ごさなければならない”と述べ、“家族が北朝鮮で安全でいられるように、そして兄と早く再会することができるように、関連部署に最大限努力していただきたい”と要請した。