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アメリカ国務省が4日(現地時間)に発表した‘2008人身売買現況報告書’で、北朝鮮は‘人身売買被害防止法’(Trafficking Victims Protection Act)の最低限の基準も満たすことができないと指摘し、最下位の等級である3等級国家に分類した。

アメリカ国務省は報告書で、北朝鮮をはじめとし、イランやシリア、スーダン、ミャンマー、キューバなどの14ヶ国を3等級国家に定めた。北朝鮮は2003年から6年連続で最下位の等級に分類されることになった。韓国は最上等級である1等級の国家に含まれた。

報告書は世界各国の人身売買の実態に関する報告書であり、主な事例として北朝鮮の脱北難民の人身売買の実態を紹介し、豆満江と鴨緑江地域が北朝鮮の女性と少女の人身売買危険地域であると指摘した。

これについてアメリカ国務省のマーク・レゴン人身売買担当大使がこの日の記者会見で、“北朝鮮の女性が犠牲者になり、北朝鮮を脱出して中国で人身売買の被害にあっている”と述べ、“彼女たちが北朝鮮に戻って犠牲になるという悪循環が続いている”と指摘し、国際社会の関心を促した。

また、“脱北した女性はシェルターを探して中国に行くが、かなり多くが現地で人身売買犯によって売られ、売春を強要されており、中国で人身売買の被害にあった北朝鮮の女性たちは、北朝鮮に送還されれば再び‘真の’犠牲者になる”と明らかにした。

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北朝鮮に対する勧告事項では、▲人身売買を防止して、人身売買の被害者の身元を確認できる体系を作ること▲人身売買の犠牲者に対する処刑を中断すること▲人身売買の被害者を支援する北朝鮮駐在の非政府機関やNGOの活動を支援することなどを求めた。

報告書はまた、脱北した女性と子供の人身売買が中国で盛んに行われていると指摘し、中国政府は1951年の‘難民の地位に関する協約’に従って脱北者を北朝鮮に強制送還せずに、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と協力するよう促した。

更に、北朝鮮政府は中朝国境の人身売買の被害者と思われる多くの女性や、中国から強制送還された自国民を監獄に収容して拷問したり、甚だしい方法で処刑すると述べている。

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だが、北朝鮮政府は北朝鮮で性の搾取と人身売買などの人権蹂躙があるということを認めておらず、自国内や国境の外側で人身売買が盛んに行われているということさえ認知できずにいると指摘した。

報告書は北朝鮮政府は人身売買を禁止するための法的努力も傾けておらず、北朝鮮では公正かつ透明な裁判が開かれないため、関連する法規があっても人身売買犯が処罰されるかどうかは明らかでないとも述べている。

また、北朝鮮政府は問題解決の努力どころか、むしろ強制労働収容所で人身売買の問題を加重していると報告書は明らかにした。

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これについてコンドリーサ・ライス国務長官は、“人身売買は全世界的に多次元的な脅威となっている”と述べ、“(人身売買は)人々の人権と尊厳を剥奪して、全世界的に健康の危険性を増大させ、同時に組織犯罪に資金を供給して法治を阻害している”と明らかにした。

一方、報告書は北朝鮮の海外労働者の問題についても指摘している。北朝鮮政権は海外で極悪の条件の下で、また行動と対話の自由が制限された状況で外国の会社と契約を結び、1万〜1万5千人の契約職の労働者たちを派遣しており、こうした労働者の月給の大部分を北朝鮮政府が得るという契約を結んでいるため憂慮されると明らかにした。