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北朝鮮社会全般に対する腐敗検閲事業を担当する機関が、党組職指導部から労働党行政部に移ったのは、張成沢(63)行政部長の復活をつげる兆しではないかという分析が出ている。

聯合ニュースが17日、対北消息筋の言葉を引用して、“北朝鮮政府が最近各種の腐敗・非理現象に対して査定の刀を抜いた”と伝え、“こうした業務が従来は党組職指導部を中心に行われていたが、最近、張成沢が部長である党行政部の指揮を受けて人民保安省(警察)が行っている”と報道した。

最近、組職指導部が北朝鮮の対南担当部署である統一戦線部に対して厳しい調査をしたことが伝えられ、組職指導部主導で北朝鮮の権力機関全般を対象に検閲作業が始まったことが把握された。

この消息筋は“昨年以来本格的に進行している腐敗・非理清算作業は、党組職指導部のイ・ジェガン第1副部長の指揮の下で行われてきた”と述べつつも、“党組職指導部は対南部署である党統一戦線部とその傘下団体に対する調査作業を終え、査定作業から手をひいたという”と伝えた。

金正日は去年の10月初めに、国家安全保衛部や人民保安省、中央検察所、中央裁判所などを総括する労働党行政部を復活させて、妹の夫である張成沢を部長に任命した。

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当時、対北消息筋は張成沢の行政部長の任命と党行政部の復活に対して、“張成沢が金正日の信任を回復して、再び権力の実勢についたことを見せるもの”と評価した。また、“今回の人事は公安機関に対する党の指導を、張成沢に移管したもので、イ・ジェガンに対する牽制の性格を持つ”という評価も出た。

これについて上で証言した消息筋は、“党行政部が復活して張成沢が行政部長に任命され、査定作業を指揮することになったのは、張成沢がナンバー2に復活したことを意味すると同時に、北朝鮮の指導部が民生の治安を含めた社会綱紀全般を引き締めようとする強い意志を見せるもの”と分析した。

これに対して統一研究院のチョン・ソンジャン南北韓関係研究室長は、“組職指導部が思想的問題を検閲するとしたら、党行政部は実務的な側面で検閲をするなど、両機関には役割の差がある”と述べ、“党行政部に検閲事業が移管されたら、組職指導部レベルの総括的で政治的な検閲が終わり、行政部が行政的部分を担当するようになったと見ればよいだろう”と説明した。

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そのため、“行政部が組職指導部に劣らないほど力が強まったというのは、誇張された主張のようだ”と言い、“張成沢がナンバー2になったというのも、彼を過大評価している”と分析した。

一方、国家安保戦略研究所のイ・ギドン責任研究委員は、“組職指導部の第1副部長だった張成沢に党行政部を任せて、(組職指導部の所管である)査察と検閲事業の一部を切りはなしたもの”と述べ、“張成沢の復権と共に党行政部が復活して、立場が強化されたのは事実”と主張した。

張成沢は1992年から労働党組職指導部の第1副部長を歴任して、2004年に‘権力欲による分派行為をした’という理由で業務停止の処罰を受け、事実上失脚した。2005年12月に処罰は撤回されたが、閑職である勤労団体部や首都建設委員会の第1副部長に就任した。

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その後、去年の10月初めに労働党行政部長に昇進したことが確認された。行政部長は党内で人民保安省や裁判所、検察所、勤労団体部、首都建設委員会を指導する核心的な要職だ。張部長の側近であるイ・ヨンボク元南浦市党責任書記、イ・ヨンス元党行政部副部長なども復帰したと伝えられた。

北朝鮮では組職指導部が最高実勢部署である。金正日総書記がここで指導員の資格で後継者授業を受け、後継者に指名された時、党中央委組職及び宣伝担当書記と組職指導部長を歴任した。

情報当局は金正日総書記以後、組職指導部長が任命されていないことを根拠に、金正日総書記が現在も組職指導部を導いていると判断している。だが、日常的な業務はイ・ヨンチョル、イ・ジェガン(78)第1副部長が処理していると言われている。