数年間国会でけい留していた‘北朝鮮人権法’が大学生の力で日の目を見そうだ。
6日午後5時、国会憲政記念館の214号室で開かれた北朝鮮人権法通過のための‘第1回北朝鮮人権大学生模擬国会’の現場は、実際の国会をそのまま移してきたようだった。スーツを着た9人の大学生たちが‘北朝鮮人権法’の発議と討論、決議に至るまで、国会の立法過程をそのまま再演した。
‘北朝鮮人権青年学生連帯’(代父?踏ジュヨン)と、‘北朝鮮人権脱北青年連合’(代表:カン・ウォンチョル)が共同主催して、国会安保フォーラム(代父ン・ヨンャ搭c員)が後援した模擬国会には、100人以上の大学生が参加して熱気が感じられた。
ハンナラ党のソン・ヨンャ搭c員はこの日の行事に参加し、“国連をはじめとし、アメリカやヨーロッパ、日本などでは既に北朝鮮の人権問題が共同の関心事であり、北朝鮮人権法を制定するなど、具体的な努力をしている”と述べ、“これまでの政府の下では、私たちの努力がこれに及ぶことができなかったのは事実だが、学生が中心になった今日の模擬国会が、北朝鮮の人権の解決に方向を提示する最初の歩みになると信じている”と激励した。
‘北朝鮮民主化ネットワーク’のユ・セヒ理事長は、“大学街の運動圏の学生たちは、北朝鮮の人権状況に顔を背けるだけでなく、金正日の行動を正当化する姿を見せており、非運動圏と呼べる大部分の学生は、北朝鮮社会に無関心だ”と述べ、“ここに集まった学生たちを見たら、大学街に北朝鮮の人権のたいまつが燃えていることを感じることができる”と語った。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面ユ理事長は“既成の政治家ができなかった北朝鮮人権法の制定を、模擬国会で扱うことには大きな意味がある”と言い、“おそらく、金正日には北朝鮮人権法が制定されること以上に大きな圧力を与えると思われ、既成の政治家にも羞恥心を抱かせるだろう”と強調した。
模擬国会はシナリオをあらかじめ準備した劇の形で進行した。国会の法制司法委員会の縮小版で、代部ュ議をする議員が北朝鮮の人権法を発議し、8人の大学生国会議員が討論と質疑を通じて議決する。
学生たちは‘原案党’と‘修正党’に分かれて、‘北朝鮮人権法案’に対して互いの立場を主張して鋭く対立した。‘原案党’と‘修正党’は、今回の模擬国会のために作った仮想の政党だ。党の名称から伺えるように、北朝鮮人権法案の原案を維持しなければならないという‘原案党’と、修正は不可避だという‘修正党’に分けられた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面‘原案党’の議長役を演じたユン・ジュヨン代表は、“北朝鮮の人権改善などに関する国家の責務を明らかにして、これを裏付けるための制度的装置を用意することで、北朝鮮の住民の人間らしい生活と自由の増進に寄与しなければならない”と、法案を提案する理由を明らかにした。
その後、北朝鮮人権法の通過が北朝鮮政府の反発をかうだろうという‘修正党’の反駁と、北朝鮮の人権は国際社会の普遍的価値のレベルで接近しなければならないという‘原案党’の意見が対立した。大学生たちは論理的な討論よりは、相互の誹謗がよく見られる国会議員の姿を風刺して表現し、観客を笑わせた。
両党の熾烈な討論が続き、修正案が提示され、1時間ほど経ってようやく‘北朝鮮人権法’が議決された。国会では、数年間議論のテーブルにも上がらなかった‘北朝鮮人権法’が大学生の力によってよみがえったのだ。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面学生たちが模擬国会を通じて発議した北朝鮮人権法は、以前国会で発議された‘北朝鮮人権法案’と北朝鮮人権NGOが新政府に提案した北朝鮮人権政策を参照したものだという。
統一部傘下の北朝鮮人権本部の設置、北朝鮮人権大使の任命、北朝鮮人権記録保存所の運営、国軍捕虜、脱北者、拉致被害者の解決など、北朝鮮の人権改善に対する具体的な措置が盛り込まれている。
模擬国会という形を借りたことについて学生たちは、“‘北朝鮮人権法’が持つ象徴性のため、短い期間で北朝鮮の人権改善のための政府と国会の役割を促すためには、一番相応しいと考えた”と明らかにした。