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イカ釣り操業中の北朝鮮漁民1人が16日、日本海上の竹島付近で船舶故障により漂流中のところを韓国当局に救助された。北朝鮮漁船が日本海上で漂流し、韓国当局により救助されたのは最近に入りこれで三度目。

韓国海洋警察は先月31日、ウルルン島北方海上でエンジン故障により漂流していた北朝鮮漁民3人を救助した。13日には竹島東部から60?余りの海上で沈没中だった、北朝鮮の小型漁船(2t規模)を発見、船員5人を救助している。

脱北者らによると、北朝鮮では5月末~10月初旬がイカシーズンとされ、咸鏡北道羅先地域から咸鏡南道新浦沖合にかけ多くの船がイカ釣りに出航する。イカ釣りに出た北朝鮮船舶のほとんどは、老朽化と偽ガャ潟梼g用による故障が頻発し、漂流する事故が少なくないと脱北者らは指摘する。

事故の危険が常に存在しているが、水産物確保を課業と提示している北朝鮮当局の政策により、出航を強行せざるを得ない現実がさらに問題だ。

金正恩は最近、今年初めての軍部傘下水産事業所の現地指導で、漁労条件は人民軍所属水産事業所と社会水産事業所で差はないが、漁獲実績には大きな差があると叱責し、水産物確保の目標達成に向け、精神力を武装しなければならないと強調した。

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デイリーNKは23日、水産事業所部門を担当していた脱北者との電話インタビューを通し、北朝鮮船舶が最近に入り公海上で頻繁に漂流している原因と、漁民の現状、当局の政策について聞いてみた。

-最近、北朝鮮船舶が日本海海上で漂流する事態が相次いでいるが。
「北朝鮮がイカシーズンを迎えたため。現在、日本海海上では数千隻が出航している。子どもなど社会的弱者のための水産物供給を強調している金正恩の方針で、誰それ高?ク海に出ている。北朝鮮では『イカが住民を食わしている』という言葉があるほどで、今の機会を逃すと飢え死にするという懸念も反映されているのでは。」

-韓国海洋警察に救助されたが、北朝鮮船舶自体に問題があるのでは。
「正直に言って北朝鮮の船は老朽化が深刻。北朝鮮式『自力更生』により石油に各種異物が混ぜられ販売され、こうした油を多く使用するため一年で200~300隻が沈没する。以前は海に行くときに棺を背負って行くという言葉があった。それほど生きていくために命を懸けている場合が多い。」

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-帰順意思を示した漁民がいる一方、送還を希望する漁民もいたが。
「家族が心配なためだろう。戻ると言った人は元々脱北が目的だったわけではなく、機関企業所の従業員として海に出た人。家族を養うために漁に出たが、『韓国に残って一人楽に生活するわけにはいかない』と考えたと思われる。」

-北朝鮮漁民が戻った後、当局はどのような方法で調査を行うのか。
「漁民が戻るとすぐに国家保衛部が一週間調査を行う。個別に調査を実施し、どういった経緯で韓国に行くようになったのか事由を聞くことが中心となる。機関の故障ではないのに漂流した事実が発覚すると、鍛錬隊、教化所押送などの処罰があることもある。特に韓国で何を話したか、漂流中に救助された後どのような心情だったか、韓国に対する憧れの気持ちを抱いたのかなど、具体的に作成される。こうした内容は複数にわたり作成されるが、万が一最初に作成したものと最後に作成したものの内容に相違があると、徹底した思想教育を受けることもある。」

-調査で何の容疑もないと認められた漁民は業務復帰が可能か。
「一定期間出航に対する制裁が加えられ、船員証も押収される。一年は続くと見てよい。しかし韓国に行って戻ってきたため、信念は確実だと判断され、すぐに業務に復帰できるよう配慮される場合もあった。しかしこうしたケースは非常に稀で、一般的には賄賂で漁業に復帰できる。こうした賄賂は3年前までは50~60万ウォン(北朝鮮ウォン)程度だったが、今はもっと上がったと思われる。」

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-戻ってきた漁民に対する監視・統制もあると思われるが。
「韓国の状況を一度目の当たりにしてきたため、住民との接触を遮断するなどの制裁が加えられる。こうした統制はそう長くは続かず、むしろ宣伝手段として活用されることが多い。人民班の講演に参加させ、『南朝鮮傀儡軍が帰順を強要した』などと話をさせ、住民の韓国に対する敵対心を高めさせる手段として活用される。」