韓国と北朝鮮が2030年までに完全な経済統一を実現し、2040~50年までに政治的統一を完成させ統一韓国を実現するという報告所が発表された。朴槿恵大統領が今年1月、「統一ビッグチャンス論」を言及後、統一韓国の具体的なロードマップが発表されたのはこれが初めてで、政府レベルの統一に向けた具体的な議論が本格化されるものと思われる。

韓国外交部の国立外交院が16日に発表した「2040統一韓国ビジョン報告書」によると、韓国と北朝鮮は朝鮮半島信頼プロセスと交流協力の活性化、ビジョンコリアプロジェクトなどの施行を通し、朝鮮半島経済共同体を樹立し、北朝鮮住民の1人当り国民所得を1万ドル水準に向上させ、2030年までに平和的統一を達成させ完全な経済統一を達成するという。

報告書はまた、2040~50年までに北朝鮮住民の国民所得を韓国の70%水準まで向上させ、政治統合を完成させると展望。統一初期は危機管理と国家を統合できる強力なリーダーシップのために「大統領制」が望ましいとし、長期的には多様な政治利益が政府を代表紙し、より柔軟な妥協と交渉を通し政治的統合を維持する「議院内閣制」を考慮することが可能と推測。統一韓国の議会は北朝鮮地域を配慮し、均衡に発展した統一韓国を実現するため、南北地域から同数選出される上院と、人口比例と職能代表制に基づき選出される下院の「両院制」が望ましいと評価した。

統一韓国は北朝鮮地域を開発し、経済的な地域格差を解消するため「地域均衡発展委員会」を設立し、現在の韓国の統一部を発展的に継承した国土均衡開発部(仮称)を置き、北朝鮮地域の体系的発展を担当することも考慮できると報告書は明らかにした。

完全な南北統一が実現する2040年代の統一韓国は人口8000万人の世界7位の経済大国として浮上し、「規模の経済を可狽ノし経済的相乗効果創出」へとつながるものと報告書は説明する。

また、統一韓国は周辺国の脅威にならず、世界平和に寄与する非核平和国家となるものと展望。現在180万人に達する南北の兵力数が統一後は35万人水準に削減されると推定した。

合わせて中韓露の協力を通し信頼を構築し、3か国が国境から50km以内に軍事力を配置しない非武装平和地帯を設定するものと展望。統一韓国は約3000人規模の常備平和維持軍を維持することで国際平和に寄与すると評価した。

社会・文化分野においても、統一を通し深刻な人権問題を終息させ、過去の人権侵害問題についても適切な真相究明、和解・容赦プログラム及び被害者救済制度が設立され、幸福の根幹である基本的人権が実現される社会的統合も促進される必要があるとした。

統一韓国政府は過去の北朝鮮地域住民の生活を保障し、疎外感を解消するための福祉体系を構築し、2040年までに南北地域が差別のない同一の福祉・教育の恩恵を受けることが出来るとした。

世宗研究所のソン・デソン所長は今回の報告書と関連し、デイリーNKに「混乱を起こしかねない政治・理念統合ではなく、経済統合に優先順位を置き、国民に具体的な『統一青写真』を提示したことは意味がある。北朝鮮が微動だにせず変化しない状況で、時期別に具体的な統一が実現するかは未知数」と評価。そのうえで「統一は我々が一方的に行うものではない。統一というのは相手がいて、その相手が北朝鮮であるため、時期相応に現実化させるためには周辺国の中でも特に、中国と米国を説得するための努力が先行される必要がある」と強調した。