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北朝鮮の一部国境地域の保安員の間では、当局の持続的な国境統制強化に対する不満が続出しているという。脱北を支援したり密輸、送金を受ける住民から高額の賄賂を受け取っていたが、国境統制強化により金づるが途切れたためと内部消息筋が伝えてきた。

両江道の消息筋は10日、デイリーNKとの通話で「ここ数か月の間、国境統制が強化され国境では密輸はもちろん、脱北支援と送金作業もほとんど行われていない。賄賂の受け取りが難しくなるや、一部の保安員の間では(当局の)国境統制に不満を表している」と話した。

消息筋によると、保安員らは密輸業者と脱北者の家族への送金作業、市場での韓国産製品販売などを取り締まる過程で賄賂を手中に収めてきた。しかし昨年末から国境統制が強化され、密輸はもちろん送金作業もほぼ中断された。また市場では韓国産製品が公然と販売されており、取り締まりによる賄賂収入が困難になったと消息筋は伝える。

消息筋は「最近改正された刑法では、賄賂を受け取ると罪を犯した人間と同等に取り扱うという内容になっており、住民も保安員も慎重になり賄賂行為がほとんどなくなった。そのため保安員らは生活が苦しそうだ。彼らは堂々と脱北者の家族の家を訪問し『早く国境が緩和されるなり何なりしてほしい。国境警戒が解けないから金も出て来ない』と話している。住民らは『保安員も賄賂を受け取る機会まで失い苛立つのも理解できる』と話している」と説明した。

保安員らのこうした行動に対し、住民は「検閲の時に威勢よく振る舞い賄賂を受け取りながら取り締まりを行っていたが、収入源がなくなるや脱北者の家族にまで物乞いする姿は見ていられない」との反応を示している。また「検閲で自分たち(保安員)の利益を先に収めようとし、罪もない住民だけを苦しめた者たち(保安員)を逮捕すべきでないのか」とも話しているという。

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金正恩体制は昨年末の張成沢の粛清後、国内の引き締めを図り外部からの情報流入を遮断するため、国境地域の統制を強化している。