北朝鮮による広範囲で組織的な人権侵害について、責任究明と記録を行う国連の人権最高弁務官事務所(OHCHR)傘下の北朝鮮人権事務所(Field Based Structure)が韓国に設置される。

国連OHCHRのルパート・コルビル報道官が28日(現地時刻)、こうした事実を確認した。

コルビル報道官は「韓国政府が北朝鮮の人権事務所を同国に設置するよう要求する提案を受け入れた。韓国は北朝鮮の人権状況に焦点を合わせている市民社会と被害者団体にとって重要な場所」と述べた。

国連北朝鮮人権調査委員会(COI)は2月、1年間の調査活動報告書を通し、北朝鮮で反人道犯罪が行われていると結論付け、北朝鮮の機関及び個人に対する責任追及などの後続措置のための組織設置などを提案した。

これを受け国連人権理事会は3月末、COIの報告書に基づき対北朝鮮人権決議案を採択。同決議案はOHCHR傘下に北朝鮮人権問題を集中的に扱う現場基盤の組織を置くよう指示した。

北朝鮮人権事務所の韓国設置は、北朝鮮の反人道犯罪を調査するうえで効率性や象徴性の面で意味が大きい。また北朝鮮の人権蹂躙者に無言の圧力として作用するため、実質的に人権侵害事例を減らすことも出来ると期待される。

セヌリ党のハ・テギョン議員(北朝鮮人権及び脱北者・拉北者委員長)はデイリーNKに「国連北朝鮮人権事務所の韓国誘致は当然のこと。韓国政府は北朝鮮人権法を可決させるなどの活動を通し、国連と積極的に足並みをそろえる必要がある」と話した。

COI設立を主導した北朝鮮反人道犯罪撤廃国際連帯(ICNK)のクォン・ウンギョン事務局長は「今までは北朝鮮人権活動が韓国NGOらによる散発的な活動だったが、今後は北朝鮮人権活動において人権事務所が中心的な役割をするだろう。同事務所は北朝鮮人権蹂躙の責任者を確実視し、具体化する作業を進めていく」と説明した。

さらに「人権事務所の韓国設置は北朝鮮人権侵害の加害者に心理的圧迫をして作用する蓋然性が高い。過去、韓国は人権享受国だったが、これからは人権先進国としての国際的立場を高める契機となる」と展望した。