北朝鮮は今年に入り、観光商品の開発と外国人観光客誘致に積極的に乗り出している。通関手続きの簡素化などの便宜に最大限の配慮を施しているが、「韓国製品の所持禁止」を旅行者に通告しているという。

馬息嶺スキー場/2015年1月12付労働新聞より
外国人観光客誘致と外貨稼ぎのために建設した馬息嶺スキー場/2015年1月12付労働新聞より

中国遼寧省丹東市にあるA旅行社の関係者は12日、デイリーNKとの通話で「今年は北朝鮮の観光関係者の態度が非常に友好的。しかし突然、政治色の強い雑誌や韓国式ハングル表記のあるものなどに注意してくれとの要請があった」と話した。

吉林省のB旅行社関係者も「北朝鮮から直々に訪問しては、旅行者が韓国製品を所持していないか検査するよう要請している。また比較的高級な撮影機器も北朝鮮に持ち込めないと強調し、住民と不審な会話をするなど、規定に違反する行動を慎むよう望んでいる。『新聞社に勤務する人間は北朝鮮に入国できない』という点も強調している」と話した。

一方、北朝鮮当局は「韓国製品」を除く製品の所持については、特に指示を出していないという。A旅行社関係者は「中国製携帯電話やiPadなどを持ったまま入国しても特に問題にならない」と話した。

これは北朝鮮が外貨稼ぎのための外国人観光客の入国は認めつつも、それによる体制を脅かす要素の流入は積極的に遮断しようとしていることの表れと言える。

北朝鮮情報筋は「北朝鮮は外貨稼ぎのために、外国人観光客のサイクリング、自家用車ツアー、民泊村などの商品を開発しているが、住民との接触機会を増やすわけにはいかないようだ。他の国の製品まで持ち込み禁止にすると反発が予想されるため、韓国製品だけでも遮断しようとしたのでは。金正恩が平壌に観光関連の大学を設立するなど、外貨を稼げる観光業活性化に積極的だが、住民の韓国製品好きへの敏感な反応も垣間見れる」と話した。