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米国のオバマ大統領は朴槿恵大統領の招待を受け、今月25日から1泊2日の日程で韓国を公式訪問し、二回目の首脳会談を実施する。

今回のオバマ大統領の訪韓は、朴槿恵政権に入り初めて。米韓同盟の新しい60周年を迎える最初の年であるだけにその意味は大きい。ただ、「セウォル号」沈没事故により、粛々とした雰囲気での訪韓になるものと思われる。

今回の首脳会談の主要議題は、米韓間の包括的戦略同盟の発展方案をはじめ、北朝鮮の核否認共助の再確認を通した対北メッセージ、東北アジア情勢などをめぐる深みのある協議が実施されるものと思われる。また、米韓が強力で伝統的な同盟国としての友誼を強化すると同時に、朝鮮半島に対する安保態勢を再点検することが予想される。

両国は首脳会談で強固な同盟を再確認する一方、これを土台に北朝鮮の核問題に対する方案樹立に注力すると思われる。最近、北朝鮮が「4度目の核実験」の脅威を提起するほか、ミサイルによる武力挑発など、朝鮮半島の危機状況を高めているため、北朝鮮に対する挑発抑止力の強化に焦点を合わせることが予想される。

特に北朝鮮製と推定される無人航空機による上空侵犯など、北朝鮮が多様な挑発方式で朝鮮半島の安保威嚇の水位を最高潮に引き上げており、これに対し厳重な警告メッセージを送ると同時に、北朝鮮を対話のテーブルに誘導するための戦略的な協調もとられると見られる。

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さらにオバマ大統領の今回の訪韓は、北朝鮮の新たな挑発を防ぎ、両国間の北朝鮮の核に対する共助を再確認することで、朴大統領の「朝鮮半島信頼プロセス」に対する米国の支持の立場を再確認する契機となる展望だ。また朴大統領が先日、ドイツで表明した「ドレスデン統一国z」に対する米国の支持と賛同の立場も明らかにするものと思われる。

◆米韓の北核協調のなかでの北の行動に注目…挑発強行するか
これまで北朝鮮が米国の対北政策と米韓の北核協調に反発してきた点から、今回の米韓首脳会談に合わせ挑発を強行する可能性もある。
  
北朝鮮は先月26日午前3時ごろ、オランダ・ハーグで開催された北核問題に対する共同対応のための日米韓首脳会談の時間に合わせ、中距離ノドン系列弾道ミサイル2発を発射している。こうしたことも挑発行為実施の可能性を高めている。今回も北朝鮮が「北核協調」に反発する行動を見せるのではと指摘される。

北朝鮮外務省は最近、「4度目の核実験」を示唆するなどの威嚇のほか、21日にはオバマ大統領の訪韓に対し「核軍備競争の黒い雲を引き寄せる反動的で危険極まりない行動」と非難するなど、敏感な反応を見せている。

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米韓合同軍事演習の「ドクスリ演習」は18日に終了したが、今月25日は朝鮮人民軍創立日であり、軍事パレードなどの軍事的イベントを行う可能性も提起される。

北朝鮮専門家はデイリーNKに「どう出るか予測できない金正恩に対抗し、今後は北朝鮮発の挑発は対北政策において常に念頭に置くべき問題となった。金正恩はいままで対外問題を解決する際、自身の思う通りにならないと挑発する戦術を駆使してきた。今回の首脳会談で出される対北メッセージにより、挑発の可能性も排除できない」と話した。

◆北、現在の朝鮮半島情勢で変化の姿勢見せる可能性は
北朝鮮は持続的に対外宣伝メディアを動員し、韓国、米国などに対北政策転換を要求してきた。最近では「最高尊厳冒涜」などを理由に、朴大統領を実名で非難しており、対外に向けへ変化した姿勢を見せる可能性は低いというのが一般的な分析。

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金正恩政権が最近、最高人民会議1次会議を通し、組織・人事改編作業を制度的に完了させるなど内部整理が完結したため、今後、対外関係改善に乗り出すとの推測も出ているが、北朝鮮が見せている動きはむしろ体制安定化に集中している。

これと関連し、北朝鮮は韓国人宣教師のキム・ジョンウク氏抑留問題をキム氏と国家情報院とのコネクションなどと仕立て上げ、韓国政府圧迫カードとして活用する可能性もある。そのため対南関係改善よりも圧迫に重点を置く可能性が高いとの指摘も出ている。

また、国連などの国際社会で「金正恩ICC(国際刑事裁判所)付託」問題など、北朝鮮人権問題が継続的に提起されていることにも敏感に反応しているため、「対話」よりは「外部非難」政策に重点を置きつつ、体制引き締めに集中することが予想される。

専門家らは北朝鮮が現在、外資が切実な状況であり、金正恩が同問題をどう解決するかが重要課題として浮上するものと展望する。対北経済制裁問題を解決するのに有利な局面で、朝鮮半島情勢も解決しなければならないという戦略にもとづき、対話再開を模索することも考えられる。

IBK経済研究所のチョ・ボンヒョン主席研究委員は「北朝鮮は韓国や米国などとの関係改善を前提に、対外イメージ改善を通した外資誘致しかないと判断せざるを得ない状況。外貨が必要な北朝鮮が今後、対外関係改善に向け努力する可能性が高い。結果的には(対北経済制裁を解除するためには)国際社会が望む非核化に向けた真剣な行動及び実質的な改革措置など、北朝鮮の選択が残る。果敢な措置をとってこそより多くの利益を得られると分かっていても、体制維持により多くの神経を使っている金正恩の立場的としては、徐々に状況を見極めつつ試行錯誤しながら改革措置をとっていくのでは」と展望した。

韓国統一部当局者は「オバマ大統領が帰国した後に北朝鮮の態度が変化すると思われる。(北朝鮮は状況を見つつ)今月末あたりに接触再開などの対話に乗り出すものと予想する」と話した。