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北朝鮮は16日、三度にわたり短距離ミサイル25発を奇襲的に発射した。北朝鮮がこのように一日にミサイルを多発したのは極めて異例。


北朝鮮の同日の短距離ミサイルの発射は、米韓合同訓練の「ドクスリ演習」に対抗した武力示威の可能性が高いとの分析が有力だ。


これに先立ち北朝鮮は先月21日、30mmの新型放射砲4発、同月27日にもスカッド弾道ミサイル4発を発射している。今月3日には短距離弾道ミサイル2発を発射し、4日にも新型放射砲(多連装ロケット)と推定される短距離発射体7発を発射している。全て同期間中に実施された米韓合同軍事演習の「キー・リゾルブ」に対抗するものと分析されている。


ただ、北朝鮮が14日の国防委員会声明を通し、米国が対北「核威嚇」を続ける場合、「核抑止力」を誇示する措置をとると明かした点、ミサイル発射の時間帯が米国時間で日曜朝だった点から、対米メッセージの意味合いがあるとの分析も出ている。朝鮮半島内の軍事的緊張を高め、米国を対話の場に引き出すための挑発という訳である。

また「米国の強硬政策が持続する場合、追加の措置」を言及した北朝鮮が、口先だけではないということをアピールするため、短距離ミサイルを相次ぎ発射したものと見られる。そのため今後、北朝鮮が4回目の核実験や長距離弾道ミサイルなどの武力挑発を強行する可能性があるとの展望が出ている。


合わせて北朝鮮が9日の最高人民会議代議員選挙に続き、最近、党中央軍事委拡大会議を開催し権力告}を再編したと伝えられるため、外部的緊張を造成し内部引き締めを図る可能性もあると専門家らは分析している。

北朝鮮の朝鮮中央通信は17日、金正恩主宰の労働党中央軍事委員会拡大会議が実施され「組織(人事)問題」と「戦闘力強化」などの問題が討議・決定されたと報道した。具体的な日時については公表しなかった。


国家安保戦略研究所のイ・スソク主席研究委員は17日、デイリーNKに「週末に実施されたと思われる党中央軍事委員会拡大会議を通し、人事改編を行った金正恩体制が対内外的なアピール次元でミサイルの大量発射を計画した可能性がある。今回の会議では軍事強国に対する複数の政策が採択され、それに伴う実践の意志を示したのでは。軍事的アピールを以って韓国政府と米国の対北政策転換を圧迫するための多様な挑発を実施している」と分析した。


某北朝鮮専門家は「軍事的緊張を高め、韓国政府には北朝鮮が望む『金剛山観光再開』などの譲歩を要求しようとしている。また非核化に対する先行措置ではなく、米国が6カ国協議などの対話に先ず乗り出さなければならないという先対話措置を要求している」と伝えた。


一方、北朝鮮は4日の新型放射砲(多連装ロケット)発射の際と同様、今回も落下地点周辺に航空禁止区域の宣布などの事前措置はとらなかったものとされる。