北朝鮮当局が国境沿線地域での脱北と密輸を遮断するため、大々的な検閲を実施しているなか、最近に入り不法録画物を密輸する国境警備隊員と住民に対する厳罰指示が出されたという。
北朝鮮両江道の消息筋は28日、デイリーNKとの通話で「最近、『我が社会を誹謗、中傷しようとする者の不法録画物が共和国に流入している。不法録画物を取り扱う者は厳処に処す』という内容の講演会があった。国境地域では大々的な検閲が実施されているうえ、不法録画物に対し脅しをかけており生計型密輸を営む住民は困窮している」と伝えてきた。消息筋はさらに続ける。
「講演会は『我々式社会主義を蝕もうとする者は華麗な品物と黒い金(韓国の国家情報院の金)に目が眩んだ余り、思想的に変質し安企部(国情院)の罠に自ら引っかかっている。思想的に武装されないと買収されることもある』という内容だった。最近、職場の長や人民班長から不法録画物を扱うなという指示が頻繁にある。韓国ドラマを視聴したことのある住民は、今回摘発されれば見せしめとして厳処を受けることを恐れ極度に緊張している。住民は川から水を汲む時も警備隊が来ると急いで隠れなければならず不都合を感じている。一部の女性は鴨緑江で洗濯をしている時、中国側で人が動いただけでも不法録画物密輸の容疑をかけられるのではとす一目散にその場を去る。検閲が将軍様(金正日氏)の誕生日まで続くとの奄烽