北朝鮮人民保安部が、先月張成沢処刑以後、住民取締まりのための“4大指針”を全国に通逹したが、そのうち住民の北朝鮮脱出行為を金正恩を裏切る“最高尊厳毀損罪”と規定し、国境警備を大幅に強化したことが分かった。


北朝鮮・両江道消息筋は、15日デイリーNKとの通話で「平壌所在の人民保安部所属の卒業を控える政治大学学生で成された非社会主義検閲組が組職され住民がいっそう緊張している」、「検閲が始まり国境警備がさらに強化され脱北して逮捕される人が増えている模様だ」と伝えた。


「13日、国境を越え走去ろうとしていた(脱北)家族が国境警備隊と政治大学検閲団の学生により逮捕された」、「最近は、密輸業者が国家安全保衛部と連携して脱北を告発する場合があるから、密輸業者を信じれば命が危なくなることがある」と付け加えた。


「卒業を控えた政治大学学生は、検挙の実績をあげるため目をさらにし脱北者を捜査している」、「大学生ではあるが卒業を控えているから、北朝鮮政府への忠誠心が強く、摘発されれば間違いなく処罰される」と特に強調する。


現在両江道恵山市では、政治大学学生の保安部検閲団は国境沿線での脱北者と密輸、人身売買、麻薬行為そして韓国ドラマなどに対する取締まりに集中している。特に住民の脱北は、金正恩の領導に従わず国を裏切る行為とみなし、最高尊厳毀損罪で厳罰に処すると脅しているようだ。


「国家安全保衛部は、生活のための密輸を見逃し、その代わりに脱北者の逮捕・捜索に協力するようにしている」、「最近、密輸で保衛部に逮捕された住民が『脱北と密輸、人身売買で、毎日誰かが逮捕されているのを見た』と言った」とも言う。


北朝鮮は最近、国境沿線での継続する脱北を遮断するため、北朝鮮再入国脱北者を通じて、韓国非難と国境警備を強化する一方、密輸屋を抱きこみ逮捕・捜査に集中しているということだ。


咸鏡道会寧の消息筋も「最近、会寧でブローカーを通じ韓国を目指したある家族が国境で逮捕された」、「わいろを受けて脱北を助けた警備隊員や保衛部員も、検閲期間に見つかれば厳罰になるから、脱北者への取締まりがさらに強化している」と伝えた。


咸鏡道茂山の消息筋は「茂山国境地域一帯で、脱北しようとする人を含め、脱北に協力する人、麻薬と不法録画物密輸に対する取り締まりが大幅に強化された」、「特に脱北者逮捕は、状況が変わり、警備隊にわいろを渡して脱北しようする人が多く逮捕されている」と伝えた。


それとともに「北朝鮮政府が警備隊員が脱北傍助をすることに厳罰に処するだけでなく、逮捕に褒賞を与えると指示を下したと知られている」、「許可なしに豆満江を渡るものは無条件に射撃、脱北者の逮捕すれば即入党と各種の賞が貰えると聞いた」と付け加えた。


「国境沿線の汽車駅に汽車が入って来る時間には、旅行客は少なくて、地域保衛部員、保安員、検閲隊、巡察隊、警備隊軍官まで調査をしているのを見た」と「外部人はもちろん地域のものでが証明書を持っていても、目に付けば容赦なく尋問し拒否すれば逮捕になることもある」と強調した。