北朝鮮政府は新年に入り、去年に収獲された米を平壌労働者に配給したが、地方労働者には未だに配給がないと伝わった。政府が今年から“正常配給”を宣言したが、実際にはその通りに行なわれず、地方ではあちこちで不満の声が上がっていると消息筋が知らせて来た。


消息筋は、北朝鮮の“革命の首都”平壌のみ優遇の一環だと解釈した。北朝鮮政府は、この間平壌を“特別供給地域”と指定し国家供給を一番先に実施して来た。


平壌の消息筋は10日デイリーNKとの通話で「去る3-4日、二日にかけて半月分の食糧が配給された」、「上(政府)では、15日後にまた住民に配給を与え、それ以後も正常に配給ができるようにするように指示が伝わった」と伝えた。


引き続き消息筋は「去年から“正常配給”を宣言したことに疑いを抱く住民が多かったが、実際に配給がきたことを喜んでいる」、「去年12月と年初から比較的多い量の配給がきて、平壌の米の価格も5000ウォン強程度を維持するなど、全般的に安定の動きを見せている」と付け加えた。


一方、平壌を除いた地方は、中心都市であっても、未だに配給が滞っている。去年4月は、軍糧米を使って米の配給が行なわれたが、今年も配給は持続すると政府は豪語したが、何の連絡もないと消息筋が伝える。


両江道の消息筋は「いまだに配給に関する指示がなく何の話もない」、「一般住民は配給を受けることができないが、軍人、国家安全保衛部、保安員の家族には比較的豊かな配給がなされている」と言った。


引き続き彼は「大部分の住民は『元々出ないのだから配給はあきらめよう』と言っている」、「去年は質の悪い米でも上から住民に配られたが、それさえももないから住民の間では『くれないのなら、最初っから何も言わなければいいものを』というがっかりした雰囲気」と言った。