集権2年目の2013年金正恩は、経済改革と開発区推進、遊興施設建設など多様な政治功績事業をしてきた。そして12月12日張成沢処刑のため2014年は内部結束のため唯一支配体制の確立に注力すると見られる。もちろん2014年も政治功績事業は持続するが、金正恩の支配体制確立のため張成沢の側近の粛清など恐怖統治は当分の間続くであろう。


金正恩支配体制確立は、張成沢の側近粛清とともに金正恩権力基盤確立と忠誠心誘導のために党・軍・政、高位幹部を入替方式で行なわれると考えられる。去る17日、金正日死亡2周年、集権3年目に入った金正恩はこの2年間、頻繁に軍の人事を断行した。この過程で軍主要人物の半分ほどが入れ替えられ金正恩師団に再編された。


金正恩はこの過程を通じて、軍を崔龍海を中心に張正男人民武力部長と李永吉軍総参謀長、辺仁善総参謀部作戦局長など自分が任命した人士で再編した。また金正恩は崔龍海総政治局長を除いて総参謀長、人民武力部長、作戦局長など軍隊内の核心要職を頻繁に入れ替えた。特に金正日葬式の時の運柩護衛した8人中、李英鎬総参謀長、金永春人民武力部長、金正覚軍総政治局1副局長、禹ドンチュク国家安全保衛部第1副部長など軍出身の4人を皆入れ替えた。


人民武力部長は、金永春→金正覚→金格植→張正男と権力承継後3回入れ替えた。金日成は46年間に5人、金正日は17年間3人だけを人民武力部長を入れ替えたことを見れば、金正恩の人事断行は即興的だと言える。また金正恩一線軍団長級幹部も44%ほどを入れ替えた。


保衛機関関連では、金正恩は張成沢処刑を主導した知らる金元弘国家安全保衛部長、金チァンソプ保衛部政治局長などが浮上した。張成沢処刑で内部安定が必要な状況で保衛機関を活用し内部動揺を落ち着かせ不安要素遮断に注力するようだ。


党内では、趙然俊党組職指導部第1副部長、李ビョンサム人民保安部政治局長など保衛機関側近の地位が高くなったのが目立つ。これらは張成沢が導いた党行政府の権限を党組職指導部編入させ金正恩権力強化のための幹部事業を進行するためであろう。


このような金正恩の権力再編は、金日成・金正日というバックにより自分の業績を造成しながら、自分の体制安定を早急に造成しようとするものだと見られる。しかし金日成というバックと自分の権力意志を通じ党と軍を着実に掌握した金正日と違い、金正恩は性急に党と軍核心人士を仕分しないといけないほど金正恩号には不安定性が内包されている。


恐怖統治により短期的な体制結束効果が見られるが、幹部の忠誠競争は、金正恩の判断力を向上させる諌言や忠言を期待できないことを意味する。No2の張成沢でさえも処刑されれば崔龍海を含めて党・軍主要幹部が金正恩の機嫌を取るのに汲々し、今後の金正恩の政治生命に否定的な影響を及ぼすであろうと指摘される。


ここにおいて張成沢粛清と金慶喜の健康悪化で後見人体制が喪失され、体制の不安定性は加重されるしかない。この条件で金正恩が政策決定と幹部の人事問題、即興的意思決定を繰りかえるとすれば、金正恩体制の内部分裂発生は不可避であろう。


ある専門家はデイリーNKに「2014年金正恩体制の安定化の可否は、党・軍・内閣の掌握を高めることとそのシステムを円滑に導いて行くことができるかがカギ」、「金正恩は恐怖統治を通じてパワーエリートたちを完全に掌握するために力を注ぐこと」と言った。


引き続き彼は「張成沢処刑で金正恩に絶対忠誠を誓う人士より、互いに監視と不信で機嫌をうかがい批判意識を育てる者が増えるであろう」、「短期的には金正恩の恐怖政治の効果は見られるが、不満が高まるなど体制不安定性が加速化される」と付け加えた。


ユ・ドンヨル治安政策研究所先任研究官も「金正恩がしている恐怖政治を通じ忠誠誘導は短期的に安定化したように見えるが、長期的には内部不満が積もって権力が脆弱になるであろう」と言った。


ユ先任研究官は引き続き「体制安定、経済改革、住民経済回生、対外関係改善など多くの問題を抱えている金正恩政権が、2014年力強い政策ドライブをかける」としながらも「金正恩は今後の政策本格施行をしながら、張成沢ラインを粛清の可否を決めなければならない矛盾した状況に直面することもあるが、ラグビーボール歩行を続ける金正恩がどんなふうに決めるかが重要なカギになる」と見込んでいる。.