チャン・ドンゴン、ペ・ヨンジュン、ウォン・ビンに象徴される韓流現象が中国、日本、台湾を越えて北朝鮮にまで浸透し、北朝鮮政府が問題の解決のために頭を抱えていることが確認された。

北朝鮮に韓流の風が吹いている理由は、最近、韓国の映画やドラマなどがVCD(CDに映像を録画したもの)やビデオテープなどを通じて大挙して流入しているからだ。特に、映画「親切なクムジャさん」で流行った「みんな、心配してください」などの流行語が普及しているという。

韓国政府は31日、「人気韓流ドラマで『秋の童話』『不滅の李舜臣』などを見る北朝鮮の若者が増えている。韓流ドラマをみていないと『仲間はずれ」にされるという脱北者の証言もある」と明らかにした。

脱北者の定着教育機関「ハナ院」でのアンケート調査によれば、ここ数年ビデオテープやCDなどを国境を通じて持ち運ぶ人も多く、テレビやビデオ、PCなどの再生機器がある家庭が多い平壌では、貸し借りしながら視聴していることが分かった。

韓国の人気ドラマは90年代後半から北朝鮮に少しずつ流入し始めた。この時期にはチェ・ミンス、パク・サンウォンが登場した「砂時計」をはじめとし、「アスファルトの男」などが人気を呼び、2000年以後は「冬のソナタ」「天国の階段」などが北朝鮮の若者の間で人気をあつめた。

更に、北朝鮮に吹く韓流現象が、ドラマや映画に留まらず、若者達のヘアスタイルやファッションにも相当な影響を及ぼしていることが分かった。北朝鮮の若者の間で、前髪をちょっとおろしたいわゆる「カルモリヘアスタイル」や、女性たちの間では「マンボズボン」が流行っている。

これに対して2004年に韓国に入国した脱北者、チェ某氏は、「資本主義のビデオテープを流通させた人が検閲にかかれば、政治犯収容所に引かれて行くが、ただ視聴だけした人の場合、教化所や労動鍛錬隊で6ヶ月位強制労役をして出ることになる」と語った。

一方、北朝鮮当局は、国内に流入する外来文化について、「外部の心理謀略戦を遮断して、異色生活の風潮の流入を警戒しよう」という主旨の対民衆宣伝を強化していることが明らかになった。党・軍・青年組職総動員で、思想の再武装を督励しはじめた。

北朝鮮は社会の底辺で変化の欲求が増大するほど、体制の亀裂の要因も拡大する可能性を憂慮し、これに対する対策として、今年、軽工業への投資の増大を行うなど、民生の安定策にも苦心していると伝えられた。