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北朝鮮の人権実現のために毎年開かれる北朝鮮人権国際映画祭(NKFILM、North Korea Human Rights Film Festival)が、さらに充実した内容で25日、開幕した。今年で3回目を迎える同映画祭では、ドキュメンタリー5編、ドラマ4編、アニメーション3編など計12編が上映される。

去る1、2回目では「政治犯収容所」「保衛部工作」などと、多少重いテーマで制作された映画が紹介されたが、今回は我々の周りで身近に見ることのできる隣人としての脱北者問題がメインテーマ。今や脱北者は異邦人ではなく、我々の平凡な隣人であるという観点に基づいている。

開幕作品として選定された「私の家族」(キム・ドヒョン監督)は、脱北者たちの哀歓と感動のストーリーが味わえるよう構成されている。キム・テフンという教師と共に生活する10人の脱北青少年の平凡な日常生活が15ヶ月間に渡り淡々とカメラに収められたドキュメンタリーである。そこでは脱北青少年が韓国社会に適応し、お互いに真の家族になっていく姿を映し出している。

24日、NHアートホールで開かれた開幕式に参加した北朝鮮民主化ネットワークのハン・ギホン代表は「これまでは北朝鮮の人権というと暗くて辛い部分のみが強調されてきた。第3回目の映画祭はこうした認識から脱却し、観客が気楽に「北朝鮮人権」問題を考える契機を提供したかった」と話した。

さらに彼は「映画祭を通して、死線を越えた脱北青年が脱北当事は苦労に苦労を重ねたが、韓国に来てからは希望を持って明るく生きている姿を見せたかった。(『私の家族』のような)映画を通し脱北者だけでなく北朝鮮住民も灰色の暗闇の中で希望を見つけてほしい」と付け加えた。

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北民ネットのユ・セフィ理事長は「今回の映画祭でデイヴィッド・リーンの『ドクトルー・ジバゴ』のような傑作が登場し、全国民と世界中の人々が見ることができれば、北朝鮮人権に対する認識が変化し、人権改善とともに統一も早まるものと確信する」と話した。

同日の開幕式には映画を制作した監督らも参加した。アニメーション作品のひとつである「エントリー」のキム・ヒョヌ監督は「中国にいる脱北者たちが外国大使館に進入し、ある子どもは線を越え安全になったが、ある子どもは線を越えることができず公安に連行される写真がこの作品の発端となった」と紹介した。

さらにキム監督は「脱北者らはどれほどに切迫しているのか、一瞬の岐路に立たされた時、何を考えるのかに重点を置いて制作した。アニメーションを白黒で制作することで、その心情を節制された感じで表現してみたかった」と説明した。