北朝鮮の朝鮮労働党中央委員会(中央党)で、権力中枢を揺るがす重大事件が起きていたことが分かった。韓国の独立系メディア「サンドタイムズ」が26日、平壌の高位消息筋の話として伝えた。
報道によると、舞台となったのは党宣伝煽動部だ。体制宣伝を一手に担うこの部署には、金正恩総書記の妹である金与正(キム・ヨジョン)党副部長も籍を置いている。同部で金氏王朝の偶像化を主導してきた朱昌日(チュ・チャンイル)部長が、党資金の横領など深刻な不正疑惑で粛清寸前まで追い込まれていた。問題が発覚したのは、党財政経理部が管理する輸出入物資の処理過程で、大量の高級輸入品が「消失」していることが判明したためだ。調査の結果、朱昌日が職権を利用し、実務者と結託して物資を横流ししていた疑いが浮上したという。
金正恩総書記はこれを受け、組織指導部と規律調査部に対し、徹底調査を命じる「1号方針」を下達。国家財産横領や権限乱用、唯一的指導体制の毀損など計6件の重罪が適用され、通常であれば政治犯収容所送りや極刑も免れない状況だった。
金正恩「証拠を確認」
中央党内では「裁判が行われるにせよ形式的なものに過ぎない」との見方が広がっていたが、情勢は一転する。
