朱昌日の“救命役”として前面に出たのが、部下に当たる金与正副部長だった。消息筋によれば、金与正氏は金正恩氏に直接会い、「強く訴え、命乞いに近い形で懇願した」という。金正恩氏はすべての証拠を確認した上で、異例にも「今回だけは寛大に処理せよ」と指示し、朱昌日は厳重注意にとどまり、職位も維持されたとされる。
背景について党内では、朱昌日が海外出張のたびに金与正の好みに合わせたフランス製高級ブランド品などを密かに贈り、関係を築いてきたためだとの見方が有力だとサンドタイムズは伝えている。その一方で、物資管理を担当していた党財政経理部の実務責任者が全責任を負わされ、政治犯収容所に送られたとの噂が党内で広がっている。
(参考記事:「妹じゃなきゃ処刑だ」金与正軍団に冷たい視線)
今回の調査自体が、組織指導部を掌握する崔龍海系による「企画監察」だったとの観測も出ているとのことだが、いずれにせよ金与正氏の存在の大きさが誇示されたということだろう。サンドタイムズは、金正恩の娘・ジュエ氏の台頭で相対的に影が薄れたとみられていた金与正の存在感が、今回の一件で改めて再評価されつつあると伝えている。
