北朝鮮で新年を迎えて行われた新年慶祝公演を巡り、金正恩総書記の娘・金ジュエ氏が見せた行動が、住民社会で大きな話題となっている。朝鮮中央テレビの放送では、公演のカウントダウン終了直後、ジュエ氏が父である金正恩氏の頬に口づけをする場面が映し出され、内部ではさまざまな受け止めが広がったという。
平安南道のデイリーNK内部情報筋によると、平城市では人民班ごとに新年慶祝公演を必ず視聴するよう指示が出され、住民は深夜までテレビの前に釘付けになった。中でも注目を集めたのが、ジュエ氏の「予想外の行動」だった。
住民の間では「娘らしい愛嬌だ」「とてもかわいらしい」「最高指導者がどれほど溺愛しているか分かる」といった肯定的な声が多く聞かれた一方、顔をしかめる人々も少なくなかった。
「10歳を過ぎた娘が父親の頬にキスするのは珍しい」「体格が似てきた父娘だけに少し違和感がある」「欧州式の表現ではないか」「わが国の風習ではない」といった冷ややかな反応も見られたというのだ。これまでにも腕を組んで歩く姿や、金正恩氏がジュエ氏の頬に触れたりする場面がたびたび放送されてきたが、今回の行動は改めて議論を呼んだ格好だ。
(参考記事:【写真】金正恩父娘“恋人のような密着シーン”に北朝鮮内部から「おぞましい」との違和感も)
2025年12月のホテル竣工式でも、まるで恋人のように密着する場面が公開され、北朝鮮内部からも「おぞましい」「普通の父娘関係を超えている」との声が出ていると、韓国の独立系メディア「サンドタイムズ」は伝えていた。
また、10~20代の学生や若者の関心は、ジュエ氏の振る舞いよりも服装に向けられているという。新年公演や錦繡山太陽宮殿参拝で着用した革のコートや黒を基調とした装い、昨年12月の三池淵市ホテル竣工式での毛皮付きコート、紫色のスカートスーツなどが話題となり、「どこの国の製品か」「価格はいくらぐらいか」といった声が飛び交っていると情報筋は伝えている。
最高指導者の娘の一挙手一投足が、家族関係の在り方から若者文化、流行意識にまで波紋を広げている実態が浮かび上がっている。
