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北朝鮮が14日、開城工団正常化に合意したことに続き、23日には離散家族再会行事にも合意。こうした雰囲気が金剛山観光再開への合意につながるかに注目が集まる。

南北両者が主要懸案で妥協点を見出し対話局面が造成されることで、金剛山観光問題も弾みがつくとの推測が有力視されている。しかし金剛山観光問題は韓国人が射殺されたこともあり、「再発防止」問題が開城工団正常化合意と異なる次元で協議されるべきとの指摘も出ている。

北側は韓国側が「来月25日、金剛山観光再開のための会談を持とう」と提案したことについて「今月末や来月初めに協議しよう」と日付を修正してきた。これに対し韓国政府はまだ回答を出していないが、今週中に北側に立場を伝えるとされている。

北側は18日にも韓国側が提議した「南北離散家族実務接触」提議を受け入れ、金剛山観光再開実務会談と関連し、「観光客事件の再発防止問題、身辺の安全問題、財産問題など南側の関心事となっている問題を包括的に協議解決できるだろう」と述べ、観光再開に向けた強い意志を示した。

北朝鮮はこれまでも金剛山観光の早期再開に力点を置きながら、開城工団の実務会談や離散家族再会の実務接触で積極的な態度を見せてきた。金剛山観光を再開し、実利を収めようという戦略的思惑があるものと思われる。現在、年内完工を目標に推進している元山の馬息嶺スキー場建設事業と連携させた観光事業を実施する計画があるとされる。北朝鮮が観光再開に強い意欲を見せる理由である。

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しかし韓国政府は南北関係の懸案を段階的に解決するとの原則に基づき、速度調整をしている。開城工団正常化と離散家族再会問題が解決したが、金剛山観光問題は急ぐことなく複数の状況を総合的に判断し、段階的に解決していく方針だ。

また観光再開のためには現在凍結・没収された状態の韓国側の財産問題、観光中断による被害補償問題なども南北が協議すべき事案となっている。観光再開は事実上の5.24対北制裁措置の解除を意味するため、天安艦爆沈に対する北朝鮮の責任ある措置が先行される必要がある。国際社会の対北制裁が発動中の状況で、大量の「現金流入」問題も考慮しなければならない。

韓国統一部の柳吉在(リュ・ギルジェ)長官が25日、KBSの某番組に出演し「南北間に糸束のように絡み合った多くの問題を一度に解決できるとは思わない」と話したことも、慎重な政府の立場が反映されたといえる。

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柳長官はさらに金剛山観光再開問題と関連し、「金剛山観光は5年前に韓国人観光客のパク・ワンジャ氏が射殺されたことにより中断となった。北朝鮮が責任ある措置をとるべき」と話した。金剛山観光が再開されるためには ▲再発防止 ▲真相究明 ▲身辺の安全保障−など3大先決措置が解決される必要があるとの姿勢を再確認した。

専門家らは金剛山観光問題と関連した実務会談に対し、南北が日時には異見を見せているものの、会談自体は受け入れるとの立場であるため、実務会談で観光再開問題について協議するものと展望している。

また、北側が金剛山観光再開に強い意志を見せているだけに、韓国側の要求に転向的に出てくる可能性もあると展望した。

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ある北朝鮮専門家はデイリーNKに「北側としては金剛山観光の再開がドルを確保できる絶好の手段であるため、一日でも早く再開されることを望んでいる。離散家族再会を金剛山で行うことに固執しているのも同じ狙いがある」と話した。

また彼は「北側が開城工団合意のように金剛山問題も再発防止、身辺の安全保障などについて果敢に応じる可能性もある。しかし開城工団と金剛山問題の再発防止は本質的に違いがあるだけに、慎重に臨む必要がある」と付け加えた。