人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

中朝国境警備隊が最近に入り、脱北を支援すると見せかけ住民を逮捕し、国家安全保衛部に移送する事例が増えているとされ、住民から非難の声が上がっているという。北朝鮮当局は賄賂を受け取り脱北を支援する行為を根絶させるため、「火線入党」や休暇などの褒章を提示し、警備隊が脱北者捜査に積極的に乗り出していると消息筋が22日、伝えた。

咸鏡北道の消息筋は同日、デイリーNKとの通話で「今月初め、脱北を目的に恵山市周辺の豆満江から住民が越境しようとした瞬間、国境警備隊に逮捕された。当日、脱北を支援すると言っていた警備兵は現れず、むしろその兵士の通報によって逮捕された。現在、通報をしたと思われる兵士は『表彰休暇』を受け帰省したとされ、住民の非難を買っている。一部の住民は脱北を通報した兵士に対し、『入党したいことは理解できるがそこまでするとは』と非難している」と話した。

消息筋によれば、国境地域の一部住民は警備兵と親しくつきあい、密輸を行ったり脱北支援を要請したりする。もちろん一定の賄賂を渡して要請するのだが、最近は脱北支援を約束しても陰でこっそり通報し逮捕となる事例が増えている。

消息筋は「逮捕された住民は脱北を支援すると約束した兵士の通報で逮捕されたため、弁解したり理由を述べることができず厳重な処罰を受けなければならない。韓国行きを計画し逮捕された住民の家族は心配で夜も眠れない。住民の中には『あの兵士が表彰休暇を終え部隊に戻ってきたら、別の地域に異動させざるを得ないほどの非難を浴びるだろう。酷い場合には僻地に異動させられたり、夜中に殴打を受けることもある』と話している」と話した。

消息筋はこうした警備兵の脱北者捜査により、国境地域での密輸で商売をしてきた住民の生計に大きな影響が及ぶだろうと指摘。脱北を防ぐための措置ではあるが、密輸業者に対する取締りも強化されているわけである。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

消息筋は「今回の脱北者捜査強化により警備隊と連携して密輸することが難しくなっている。こうなると商売をする住民の生活も苦しくなる。住民は別の代案を探そうと頭を悩ませている。住民は『我々は党証に夢中になっている兵士以下ではない』とし、『彼らがこのように行動するなら、我々も方法を探し出し警備兵に騙されないようにする』と話したりもしている」と伝えた。

一方、北朝鮮当局は最近北朝鮮に戻ったキム・グァンホ氏が再び脱北するや、国境警備を強化し警備兵の脱北支援を根絶させるため、保衛司令部が大々的な検閲を実施していると伝えられる。このほか警備兵に対する褒章政策で、脱北を根絶させようという狙いがある消息筋は説明した。