STによれば、派兵代金が入らないことで、金正恩氏が看板政策として掲げてきた地方発展計画や、通常戦力の現代化構想にも遅れが出始めている。中国との従来の関係を犠牲にし、ロシアとの「血盟」を誇示したものの、実利は伴っていないとの評価が強まっている。

さらに、ロシア関連事業に従事してきた貿易労働者らが、報酬未払いのまま「手ぶら帰国」を強いられる恐れもあるとSTは伝える。派兵と対露協力が、現場レベルでは不満と混乱を拡大させている構図だ。

不満勢力を排除

一方、平壌では権力構造の変化も進んでいる。

STによれば、42歳以下の高位幹部を中心とした大規模な世代交代が進行中で、派兵失敗や経済難に不満を抱く旧勢力を排除し、体制引き締めを図る狙いがあるとみられている。