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開城工団の正常化に向けた韓国政府の最後の実務会談提議に対し沈黙を貫く北朝鮮だが、開城工団などの南北合作事業が金正日の功績だと宣伝する映像物を放映しており関心が寄せられる。

朝鮮中央TVは5日午後6時40分頃、金正日の記録映画シリーズ「世界に輝く先軍太陽」の第10部「祖国統一の転換的局面を整えられ」を放映した。

同記録映画の主な内容は金正日が6.15共同宣言を中心とする南北合作事業を通し、統一に向けて大いに寄与したと宣伝するもの。同映画は1~4次南北長官級会談と離散家族再会などの映像を紹介。南北対話が「統一志向的な結実により実現した」として、金正日を賞賛しており、統一問題は「我が民族同士自主的に解決しなければならない」と主張した。

また京義線鉄道建設は「統一運動史で特記すべき事変」とし、これを金正日の功績であるとした。なかでも開城工団の着工式の映像を放映し「(開城工団の着工は)7000万の同胞に施す金正日将軍の民族愛の高貴な結晶体」と宣伝した。

また同映画は金正日と金大中元大統領のほか、故鄭周永(チョン・ジュヨン)現代グループ名誉会長と会談した場面を挿入し、南北関係に対する親和的な雰囲気をかもし出した。南北関係が冷却化していた李明博政権時代に対する内容には触れず、北朝鮮が今まで見せてきた対南非難とは相反する様相を見せた。

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治安政策研究所のユ・ドンヨル専任研究官はデイリーNKに「金正恩が先代の遺訓を継承すると強調する一方、朴槿恵政権に対し開城工団正常化に向けたジェスチャーを送っている。閉鎖を断行しつつ朴政権をコントロールする戦略が通用しないため、こうした迂回的な方法を選択したものと思われる」と話した。

ユ専任研究官はさらに「韓国政府の会談提案に無視戦略を貫き、韓国の世論推移を見守ってきた北朝鮮だが、状況が悪い方向に流れるや穏健な雰囲気を作るための行動を起こしている。開城工団閉鎖の再発防止を約束できない状況で、安定的なドル収入源である開城工団に未練を見せている」と付け加えた。

一方、同放送は今年初めから今月2日まで同記録映画シリーズの第1∼4部を順に放送してきた。同日突然第10部を放映した。