しかしSTによると、今年初めから「国境地帯」として指定され、出入りが厳しく制限されている。「外から見れば穏やかに見えるが、内部では飢えと恐怖が深まっている」との証言もある。

STは、今回の事件が北朝鮮で脱北者に対する処罰が一層強化されている現実を示すものだと分析している。特に海上脱北の場合、「体制への反逆」と見なされ、無条件に死刑が科されるケースが相次いでいるという。

一方で、厳しい統制にもかかわらず脱北の試みは止まっていない。10月19日には北朝鮮軍兵士が中部戦線の非武装地帯(DMZ)を越えて韓国に亡命し、8月には外務省所属の通訳官がモンゴル経由で韓国に亡命した事例も確認されている。

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文在寅政権が2019年に亡命を求めた脱北漁民2人を北朝鮮に強制送還した事件を巡り、韓国統一省は2022年7月12日に送還時の様子を収めた写真10枚を、18日には4分ほどのビデオ映像を相次いで公開した。