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北朝鮮当局が粛清されたとされる李英鎬(リ・ヨンホ)元北朝鮮軍総参謀長の名前を金正日国家葬儀委員会の名簿から削除したことが確認された。李英鎬は金正日死去当時、中央委名簿に崔永林(チェ・ヨンリム)当時内閣総理の次位として四番目に名を連ねていた。

デイリーNKが最近入手した朝鮮中央年鑑(朝鮮中央通信社2012年12月5日発行)では李英鎬の名前が見当たらない。これは北朝鮮が粛清した党・軍・政の高位幹部の名を主要印刷物から削除してきた慣例の一環と解釈される。

北朝鮮は2009年11月に実施された貨幣改革失敗の責任を問い粛清した朴南基(パク・ナムギ)当時計画財政部長に対しても、彼の写真と名前を労働新聞などの北朝鮮メディアから削除した。李英鎬の名も現在、労働新聞で検索されないことが確認されている。

北朝鮮当局は李英鎬の粛清後、住民を対象に関連写真を回収する作業に当たらせたとされる。当時、ラジオ・フリー・アジア(RFA)も住民の間で当局が李英鎬を反党・反革命分子としたとの噂が流れているととし、金正日・金正恩とともに李英鎬が写っている「1号写真」を大々的に回収していると報道した。

高位幹部出身のある脱北者はデイリーNKに「最高指導者の死去行事を担当する国家葬儀委員会は、その内容と順序が北朝鮮内の権力国「を表す。北朝鮮当局の立場としては粛清した人物を削除するのは当然のこと。政治的再起は難しい。北朝鮮当局が李英鎬に対し『全ての職務から電撃解任』と公表するにとどまり、具体的な罪名を明かしていないが、こうした状態で高位幹部の名前が削除されるのは異例。住民がこの事実を知れば『上で何かを隠している』と疑念を持つ可能性もある」と話した。

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一方、李英鎬の現在の処遇はは明らかになっていない。デイリーNKは昨年11月、北朝鮮消息筋の情報を引用する形で、李英鎬が7月の粛清過程で負傷し病院に入院後、咸鏡北道鏡城郡にある療養所に移り治療を受けていると報道した。