北朝鮮は5日、脱北青少年9人をラオスから北朝鮮に送還した事件と関連し、韓国の「誘引拉致行為」と規定し非難した。北朝鮮が同問題について公式に言及したのは今回が初めて。
北朝鮮の朝鮮赤庶嚔?ヘ同日、「前代未聞の特大型反人倫的犯罪行為を強力に断罪・糾弾する」という題名の談話文を発普B「我が青少年に聖書と賛美歌を覚えさせ、宗教を強制的に注入させたほか、我々の最高尊厳と体制を中傷冒涜し南朝鮮に対する幻想を抱かせる洗脳教育を悪辣に行った」と非難した。
さらに「宗教教育と洗脳教育をまじめに受けようとしない場合は、鉄パイプで殴ったり罰を与えるなどの鬼畜同然の蛮行もためらわなかった。幼い我々の青少年までを誘引拉致、強制抑留、洗脳教育し集団的に南朝鮮に連行しようとした傀儡集団の策動は古今東西を隈なく探しても見当たらない反人倫的な特大型犯罪行為であり我々に対する極悪無道な挑発」と主張した。
韓国政府に対しては「誘拐拉致策動と反共和国人権謀略騒動を即刻中断し、今回の犯罪行為に対する謝罪と首謀者の厳重処罰をしなければならない。万が一傀儡集団が我々の警告にもかかわらず我が住民に対する誘引拉致行為をはじめ、反共和国人権謀略策動に今後も執着する場合はその代価を払うことになる」と威嚇した。
脱北青少年の韓国行きを推進した牧師については「宗教の仮面を被った人身売買詐欺師」と非難。また北朝鮮自由連合のスーザン・ショルティー代表が「米国務省と緊密に協力した事実を明かした」とし、今回の事件の「共犯者」であり「陰の操縦者」として米国を非難した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面報道官は拉致された青少年らが安定を取り戻しており、国家の保護の下で希望と未来を心行くまで切り開いていくだろうと話した。北朝鮮は今回の脱北青少年の送還を期に国内的には体制基盤を引き締め、国外的には金正恩体制の宣伝を同伴した脱北者誘引に注力するものと思われる。
これらと関連し脱北者らは「送還された脱北者らの生命は決して保障されない。彼らを金正恩体制の宣伝に活用した後、いずれは死刑に処すだろう」と口をそろえた。
教師出身のある脱北者は「送還された脱北者に対する最初の質問は『中国で教会に通ったか』である。彼らは2年間宗教を学んだことを北朝鮮が知っているため、強力な処罰が行われるだろう。北朝鮮では神は金氏一家であるため、聖書を通してキリストを知った彼らが北朝鮮を信じなくなることを恐れてのこと」と話した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面一方、韓国政府は北朝鮮の主張について「根拠のない虚偽の主張」と反抗。統一部のキム・ヒョンソク報道官は同日、論評を通し「政府は北朝鮮が脱北青少年強制送還に対する韓国政府と国際社会の懸念をよそに根拠のない主張をしていることに対し極めて遺憾に考える」と述べた。
キム報道官は「政府は北朝鮮当局が強制送還した脱北青少年の生命と安全を保障することと、不当な処罰や待遇を行わないことを改めて強く要請する」と強調した。