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北朝鮮両江道普天郡の国境警備隊ファジョン(里)中隊で実弾25発が充填された弾倉1個が消失するという事件が発生。該当部隊と周辺地域が騒々しい。弾倉紛失事件が発生した中隊では自主捜査を実施したが発見には至らず、道国境警備隊が検閲班を派遣している。

両江道の消息筋は3日、デイリーNKとの通話で「ファジョン中隊で弾倉紛失事件が発生し自主収拾に失敗した。上級部隊幹部らが直接乗り出し部隊を念入りに調査している。ファジョン中隊所属の中隊長と兵士全員を対象に武器、生活、訓練に至るまで全般的に点検中」と話した。

消息筋によれば、弾倉紛失が最初に確認されたのは5月中旬。警備隊の武器庫清掃及び点検過程で自動歩銃(AK小銃)1個の弾倉が紛失していることが確認された。

該当警備隊は普段から勤務規則により中隊長が武器庫の確認を毎日行っているが、5月に入り栄農作業に集中したことと、紛失弾倉は勤務用弾箱に保管されていなかったため、相当期間この事実が確認されなかったという。

北朝鮮軍も韓国軍同様、銃器及び弾丸紛失事件が発生すると、即時に検閲班(捜査本部)を組織し回収作業に着手する。特に北朝鮮は「革命の首脳部死守」を人民軍及び警備隊の存在根拠と規定しているため、これに危害を加えうる銃器及び弾丸紛失事件は国家的重大犯罪として扱われる。

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北朝鮮の検閲班は紛失武器回収のため、捜査、探聞、心理及び催眠調査まで動員することもある。それでも回収できない場合はその理由を科学的に説明することが必須である。例えば川に落ちたならその経緯に対する正確で詳しい説明があって初めて事件は一段落する。

消息筋は「道警備隊検閲班が中隊幹部を強く叱責する理由は、弾倉紛失時点すら正確に把握できていないため。いつ無くなったのかが分かれば当時の警備兵と内務班勤務者を探し出し捜査に乗り出すことができるが、それさえも難しい状況」と話した。中隊級警備隊の弾丸庫は営内行政室と直接連結されている。

今回の事件が最近の北朝鮮軍の軍規律の乱れを表しているとの指摘も出ている。消息筋は「戦時動員態勢を点検するといって住民を苦しめていたかと思えば、結局事故は教導隊や赤衛隊などの民間部隊ではなく警備隊で起こった。人民軍隊の規律が以前とは異なり腐敗しており、弾倉まで無くす結果となった」と話した。

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該当部隊に対する検閲以外にも住民を対象に弾倉回収のための事業も実施されている。紛失弾倉が反共和国敵対分子の手に渡り首脳部に危害を加えることもあるため、早期に弾倉を探し出さねばならないとし、住民からの通報を要請している。

今回の事件により国境沿いでの密輸も厳しく禁止されている。紛失した弾倉の外部流出並びに銃器の輸入を防ぐのが目的とされる。