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北朝鮮の金正恩が国際社会の強い警告にもかかわらず3回目の核実験を強行したのは、金日成・金正日の核戦略完成が体制維持に必要不可欠と判断したためと思われる。

韓国や米国など国際社会による強力な追加制裁行使との警告や、「友邦国」の中国とロシアも3回目の核実験に強い反対の意思を表明していたが、中露との関係悪化よりも核戦略の完成が急を要するとの判断が作用したと解釈できる。

北朝鮮は核保有国としての地位を獲得してこそ体制を維持できるとし、今まで核とミサイル発射実験を行ってきた。核弾頭の小型化・軽量化技術の確保や投発手段の大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発などを通した「核弾頭搭載ICBM」の保有は、米国を圧迫できる決定的な手段である。

北朝鮮専門家らの分析も今回の核実験が金正恩体制の生き残りをかけた、国家安保戦略が背景にあるという点に集中している。

統一研究院のパク・ヨンホ専任研究委員は「金正日時代は体制を維持するための安保戦略として核開発をしてきた。金正日時代にも核弾頭の小型化・軽量化を通して核保有国の地位を得るための核実験だった」と分析した。

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韓国国防研究院のキム・ジンム研究委員も「北朝鮮は2012年強盛大国の年に核弾頭を搭載できる大陸間弾道ミサイルを開発しようとしたが、4月にミサイル発射実験が失敗し核実験を実施できなかった。今回の核実験は昨年12月のミサイル発射成功に続く核弾頭大陸間弾道ミサイル開発の一環」と説明した。

キム研究委員はさらに「金正日は生前、リビアのカダフィは核を手放したためNATOの空襲を受けたと判断した。金正日にとっても金正恩にとっても核兵器保有は最大の課題」と付け加えた。

今回の核実験は金正日の遺訓貫徹であり、金正恩の功績と宣伝できる点も北朝鮮が考慮したものと思われる。遺訓貫徹というプロパガンダを通し、金正恩の核リーダーシップを強調しつつ体制の正統性強化を狙うものとの指摘だ。

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パク研究委員は「北朝鮮は今回の核実験と関連し、金正日の遺訓を金正恩が正確に理解し貫徹していると宣伝すると思われる」と話した。キム研究院も「核実験について北朝鮮は金正恩の功績と宣伝し体制の安定化を図るだろう」と展望した。

今回の核実験が対米、対南用であるとの解釈も可能だ。ある北朝鮮専門家は「北朝鮮が今後米国に対し核軍縮と平和協定などを協議する提案を持ちかける可能性がある。韓国に対しては李明博政権の強硬な北朝鮮政策が原因で核実験を行ったと韓国に責任転嫁し、韓国内での葛藤誘発という意図も読み取れる」と付け加えた。