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北朝鮮は2月16日の金正日の誕生日を期に、特別赦免を計画していると伝えられる。

咸鏡北道の消息筋は13日、デイリーNKとの通話で「来月の光明星節(2.16)を迎え、近日中に大赦令が発表される予定だ。11日に開かれた企業所の政治講演で『金正恩元帥様の愛と配慮で罪人を釈放する』という内容があった」と話した。

消息筋によれば、刑が確定され教化所や労働鍛錬隊に収監中の囚人が主な赦免の対象。政治犯収容所や終結所(教化所に移送される前の待機所)の人までが対象となるかはまだ確認されていない。

北朝鮮内部では今回の赦免規模と関連し、少なくとも昨年の「金日成生誕100年金正日生誕70年記念大赦免」と同様の規模であると期待されている。当時の大赦免では北朝鮮当局による公式発浮ヘなかったが、全国で少なくとも数万名以上が拘禁施設から釈放されたと推定される。

金正恩が最高指導者として公式に就任されてから、初めて実施される特別赦免という点で、その規模が小さくはないという推測が有力だ。北朝鮮は2012年4月9日、最高人民会議で故金正日を「永遠の国防委員長」に、金正恩を「国防委員会第1委員長」とした。さらに憲法改正を通して「国防委員会第1委員長は特赦権を行使する」との権限を付与した。もちろん以前どおり最高人民会議常任委員会の政令を通して赦免措置がとられるものの、その治績が最高指導者に集中されるのが北朝鮮の慣行である。

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消息筋が伝える大赦免を準備しているとの情報も「大規模赦免」の可能性を高めている。

消息筋は「教化所及び労働鍛錬隊付近の大規模工場企業所に『バスや貨物車を準備せよ』と指示があった。赦免され釈放された人々を居住地の市、郡、または最寄り駅まで運ぶためとされ。一部地域では釈放された人々を歓迎し、金正恩元帥様の『恩徳』を賞賛する群集行事まで開かれるのでは」と話した。

北朝鮮は過去にも最高指導者の内部指示と最高人民会議常任委員会の政令に基づき、主要な国家名節に「大赦免」を行ってきたが、拘禁施設から釈放された人々の「帰郷」までを世話したことはなかった。

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これは昨年12月の銀河3号発射成功や新年辞の肉声による朗読など、内部統治に自信を得た金正恩が大赦免を通して確実な「民心集め」を狙っているものと分析できる。

ただ、北朝鮮の公安機関が大赦免直後、拘禁施設での不十分な労働力補充のために過度に住民を拘束・収容するという慣行を考慮すると、大赦免後に実際に住民の民心を得ることがそう簡単にはいかないとの指摘もある。

消息筋は「住民の考えは昔とは180度違う。最終的には食糧や生活の問題を通して指導者を評価する。物価は上がり国家供給は依然として不十分な状況で、罪人を釈放するからと喜ぶ人はそう多くないだろう」と話した。