人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

北朝鮮の金正恩総書記(国務委員長)は27日、完工した平壌総合病院を視察した。

平壌総合病院の建設は2019年12月に行われた朝鮮労働党中央委員会総会で決定された。金正恩氏は2020年3月に行われた着工式に出席し、党創立75周年にあたる10月10日までに完成させるよう指示したが、計画どおりに工事が進まなかったと見られ、進捗状況すら報じられていなかった。金正恩氏は2024年1月の施政演説で同年内の完成を指示したが、今年2月にやっと完工にこぎつけた。党創立80周年を迎える今年の10月に開院を予定しているという。

同病院の建設過程は、文字通り血塗られた道のりだった。人命を救うべき病院建設と絡み、担当幹部の処刑が行われたのだ。

(参考記事:北朝鮮の15歳少女「見せしめ強制体験」の生々しい場面

デイリーNKの現地情報筋によれば、同病院の建物の完工は2020年内にめどがついていたものの、医療設備の調達で難関にぶち当たった。

情報筋によると、医療設備の輸入に関する提議書が金正恩氏に提出されたのは、2021年3月末のことだ。その内容というと、同月内に中国製設備の輸入を始められれば、年内に竣工・開院できるというものだった。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

しかし、金正恩氏はこれを見て激怒した。欧州製の最上級の設備を設置せよと指示すると同時に、少なからぬ党の予算を注ぎ込んだのに、それはどこに消えたのかということだった。

情報筋は、予算の額は不明だとしつつも、ヨーロッパで設備を購入し、北朝鮮まで輸送するには、足りない額だったと説明した。

実務を担当する対外経済省輸出入局、保健省なども当然、欧州製設備をなんとか輸入しようと方法を模索したが、国際社会の制裁に加え、コロナのせいで国境を越えた輸送そのものが困難だった。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

その間にも、開院が遅れていることに金正恩氏は相当苛立ち、担当部局に催促を繰り返していたようだ。

八方塞がりの状態に追い込まれた実務チームは、安く複雑な手続きなしに輸入が可能な中国製の設備の調査を行っていた。そこに飛び込んできたのが、中国側からの「北朝鮮の条件に合わせた設備を提供する」という提案だった。

しかし、これがまた金正恩氏の怒りを買った。実務チームが、自身の批准も受けぬまま、急いで契約を交わしてしまったからだ。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

金正恩氏は関係者を厳しく叱責した。その結果、対外経済省で輸出入を担当していた50代の副局長が処刑され、保健省の部長級幹部が解任される結果となった。

(参考記事:「手足が散乱」の修羅場で金正恩氏が驚きの行動…北朝鮮「マンション崩壊」事故

これだけではない。同病院の建設現場では、安全対策の不備から20人もの労働者や兵士が事故死したという。

病院の出来栄えがどの程度のものかは詳らかでないが、北朝鮮の医療システムが崩壊状態にあるのは周知の事実だ。これほどの犠牲の上に築かれた総合病院は、これからどれほどの役割を果たすことになるのだろうか。