人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

24日の金正淑(金日成の生母)の生誕90周年を迎え、故郷会寧市には党や行政組職が全て動員され、連日記念行事を行っている。

金正淑の生誕90周年を迎え、今年初めから金正日訪問説が絶えず、最近では妹の金キョンヒが会寧を訪問したといううわさが出回った。だが、金正淑の誕生日を1日後に控えた23日にも、金正日の会寧訪問の消息は聞こえてこない。

会寧市では18日から会寧市の少年団員たちの文芸公演や会寧市の女性同盟組織員3千人が参加する音楽会など、多様な行事が連日続いた。

朝鮮民主女性同盟委員長のパク・ス二をはじめとする中央党の幹部や、人民委員会の委員長パク・スギルなどの咸鏡道の責任幹部たちが、18日から会寧で開かれている各種の記念行事に参加した。

内部消息筋は“金正淑の生誕90周年記念行事は今年1月から会寧市の党委員会と会寧市の女性同盟組職の主導で準備されてきた”と述べ、“市の党は‘将軍様を会寧にお迎えしよう!’というスローガンを掲げ、今年1年間‘お母様(金正淑)の故郷’をきれいにするために総力をつくしてきた”と説明した。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

会寧は‘お母様(金正淑)の故郷’だが、金正日の公式な現地指導はたったの1度もなかった。だが、今年は生誕90周年にあたる‘チョンジュ年(国家の記念日を10年単位で盛大に祝う北朝鮮の慣習)’であるため、会寧市の党組職はいつになく金正日総書記の訪問に大きな期待をかけてきた。

会寧市の党関係者たちが金正日総書記の会寧訪問に死活をかけている理由は大きく3種類ある。まず、会寧に対して金正日総書記と中央党が持っているイメージの改善効果を期待することができる点があげられる。

金正日総書記は今年2月に咸鏡北道清津の現地指導の過程で、“咸鏡北道に来たら、(中国の)腐ったにおいが震動してまともに息ができない”という直説的な表現で、国境の統制に無能な咸鏡北道の党幹部たちを公開の場で批判した。金正日総書記はその後、8月初めに咸鏡北道の清津市と金策市の工場にしばらく立ち寄った。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

金正日総書記が24日に電撃的に会寧を訪問したら、会寧をはじめとする国境地方に対する不満が和らいだことを公に確認できるという意味も持つ。会寧市は‘非社会主義グループ’と呼ばれる中央党直轄の検閲団が随時派遣されるほど、脱北が頻発し、中国との違法な接触も多い地域だ。

会寧市の党幹部たちが、金正日総書記の現地指導を期待する理由は、‘将軍様の贈り物’、‘将軍様の思いやり’という名目で与えられる各種の恩恵もある。北朝鮮で金正日総書記の現地指導は‘模範地域に対する表彰’という意味も少なくない。

今月7日付の北朝鮮の労働新聞は、金正日総書記の現地指導に対して、‘独特の領導方式’と説明し、“現地指導の単位は敬愛する将軍様の強盛大国建設の国zの実現で、立派な経験を創造した単位”と明らかにした。

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

金正日総書記が訪問した地域は一時的でも金正日総書記の名で、現金支援やエネルギー、食糧の特別な恩恵が与えられる。北朝鮮の内部消息筋は会寧市の党幹部が‘お母様の故郷’という地域のプレミアムを利用して、遅れた経済を改善できる機会と見ていると伝えてきた。

現地指導の過程で金正日総書記の目にとまった幹部たちは、出世の足場を用意することができるという点も上げられる。会寧市は脱北が頻発し、外色思想に露出しているため、党幹部がはばかる所の1つだ。何の事故もなく任期をまっとうできれば幸いと言われるほどだ。

会寧市は金正日総書記の訪問に備えて、大々的な道路建設や建物の補修、美化事業を進めてきた。

4月から会寧市の都市建設隊と咸鏡北道の各地から来た人たちで組職された‘青年突撃隊’が都市美化事業に投入された。住民たちには1世帯当たり25枚のセメントのレンガの献納が割り当てられた。会寧駅や会寧市場、南門市場一帯には、既に新しいアパートが建てられた。市内の主な建物は全て青色のペイントで屋根の色が塗られた。

会寧市は今年、金正淑の誕生日を迎え、‘会寧をきれいにしなさい’という指針を下され、豆満江の国境からの脱北や密輸、通話などを遮断する措置をとってきた。

会寧の消息筋によれば、今年上半期だけで、会寧で中国製の携帯電話を所持していたという罪目で320人余りが摘発されたという。また、5月には“中国に朝鮮の公民を売り渡した”という罪目で男性2人、女性2人が公開裁判で死刑を宣告された。

党機関のこのような格別の関心と異なり、一般の住民たちの間では、金正淑の誕生日を迎える事業に対する不満の声が非常に高い。

内部消息筋は“最近、お年寄りが‘60年以上会寧に暮らしたが、これだけ(住民が)住めなくなったのは初めて’と訴えている”と言い、“いくら会寧がお母様の故郷だと言っても、将軍様は何を見ると言ってここまでくるのだろうかと泣き言を言っている”と伝えた。

24日午前10時に、会寧市の全ての党組職と住民が参加する追悼行事が予定された。これで、金正淑生誕関連の行事の多くが終了する。住民たちはこの行事を最後に、党機関の各種の検閲と統制が解除されることだけを待っていると内部消息筋は伝えた。